夕方、取材のために出かけて駅に入ると、田園都市線の電車が少し遅れている。ここのところ何度かそういうことがあって、遅延が多くなっているのか。で、乗り換えようとした千代田線も同様。なんとなく不吉だな、と思う。本来なら数分の遅れなぞに目くじらたてることではないのかもしれないが(過密状況にある小田急線の朝の遅延は慢性化しているとも聞く)、なんか、な。乗り入れもすくなくない今の首都圏ダイヤ状況、限界にきているのかもしれない。

 乃木坂を経て、雨のなか、恵比寿・リキッドルームに。新ギタリストを迎えて再結成なった、日本語の単語も巧みに表現に織り込みけっこう我が国でも愛された(10年以上前のコロムビア時代のときに、擬音や弱肉強食とか四字熟語とかの発音を彼らに聞かせて、意味を当てさせるというおバカな取材をしたことがあったな)トリオ・バンドの久しぶりの日本公演。そのショウ冒頭の第一声は、「イラッシャイマセー」。かつて親しんでやってきたファンも多いのだろう、オーディエンスの反応は終始ホット。途中、かつてカヴァーしたバグルスのヒット曲「ラジオ・スターの悲劇」のときは大合唱でした。

 と、書くとなんか色モノみたいだが、いいバンドだな。アルバムはヴァラエティに富むが、ライヴ・パフォーマンスにおいては基本、陽性でお茶目なパワー・ロックでせめまくる。で、そのことに関してはほぼ非のうちどころがない、と言いたくなる。イナセ。しゃきっとしてて、気を見て敏なサーヴィス精神もあって。ときに見せる、ベースとギターのフリも楽しいぞ。ギターリストが達者だけどソロを取らないのもマル(歌うベーシストが復音弾き、するときも)。出音はけっこう大きく(かなり音が良かったと思う)、バスドラの音はかなり強力で、久しぶりにそれを身体で感じたナ。


コメント