ジェファーソン・スターシップ。カルロス・リラ
2008年11月28日 音楽 まず、丸の内・コットンクラブ(ファースト・ショウ)。60年代シスコ・ロックの流れを汲むジェファーソン・エアプレイン派生グループであるジェファーソン・スターシップを見る。ステージに上がったのは、5人。そのうち、一人はジェファ−ソン・エアプレイン時代からリーダーシップを取るポール・カントナー。さらに、もう一人のおじいさんはクイックシルヴァー・メッセンジャーズやジェファーソン・スターシップのメンバーだったデイヴィッド・フリーバーグ。そして、そこに個人でもシンガーソングライター活動をやっているキャシィ・リチャードソンという女性、さらにベース音も弾くキーボード奏者やドラマー(英国出身で1曲ギター・ソロを取ったら味あり。その際は、リチャードソンがドラムを叩いた)が重なりショウはすすめられる。
ぶっちゃけ、産業ロック的な指針を取っただろうジェファーソン・スターシップをほとんど聞いたことはない。が、この日の実演はまったく別物だったのではないか。だって、カントナーにせよフリーバーグにせよリチャードソンにせよ、手にしたのはアコースティック・ギター。見事に古くさいフォーク・ロックをやっていたもの。それ、ぼくの口には合うものではなかったが、絶対的な歌の力があり(歌ったリチャードソンとカントナーはちゃんと能力がありました)、過去の表現/芸風に頼らず今の自分たちを自然体で出そうという潔さが望外にあったのは間違いない。とは言いつつ、本編最後にやったのはジェファ−ソン・エアプレインのヒット曲「サムワン・トゥ・ラヴ」。さすが、この臭みある曲は知っている。
驚いたのは、アンコール曲。なんとジョン・レノン「イマジン」とボブ・マーリー「リデンプション・ソング」のマッシュ・アップを披露。巧みに重ねられていたそれはメドレーではなく、見事にマッシュ・アップというべきもの。なんかそこからは朽ちぬシスコ精神を引き継ぐリベラル主義が横溢しているような気がして、ぼくはほおおおおうと頷いてしまったのだった。
続いて、南青山・ブルーノートで、ボサノヴァ期に登場したブラジル人熟達シンガー・ソングライターのカルロス・リラを見る。ギターを弾きながら歌う本人に加え、トランペットとサックス/フルートの管楽器担当の2人、ベースとドラムという布陣。へえ、二管を擁する編成とは意表をつかれる。その二管の瀟酒にして柔和な絡みはリラのしなやか表現にいい距離感で重なり、ふんわかと上質な世界を浮かび上がらせる。曲はショーロとかボレロ傾向曲も悠々ととりあげる。70歳ぐらいになるはずだが、彼のなかに息づいているいろんな音楽語彙をさらりと出してみしたという感じか。手触りよく、雅ね。MCはたどたどしくも日本語で。けっこう曲(かなりの数をやったはず)の説明などもしたが、ズレてはなかったので、事前にちゃんと曲をかため、日本語の出来る人にMCを考えてもらったんじゃないかな。ほのぼの、そして気持ちもこもっていた。
その後、某会に乱入したりもして、楽しい晩でした。
ぶっちゃけ、産業ロック的な指針を取っただろうジェファーソン・スターシップをほとんど聞いたことはない。が、この日の実演はまったく別物だったのではないか。だって、カントナーにせよフリーバーグにせよリチャードソンにせよ、手にしたのはアコースティック・ギター。見事に古くさいフォーク・ロックをやっていたもの。それ、ぼくの口には合うものではなかったが、絶対的な歌の力があり(歌ったリチャードソンとカントナーはちゃんと能力がありました)、過去の表現/芸風に頼らず今の自分たちを自然体で出そうという潔さが望外にあったのは間違いない。とは言いつつ、本編最後にやったのはジェファ−ソン・エアプレインのヒット曲「サムワン・トゥ・ラヴ」。さすが、この臭みある曲は知っている。
驚いたのは、アンコール曲。なんとジョン・レノン「イマジン」とボブ・マーリー「リデンプション・ソング」のマッシュ・アップを披露。巧みに重ねられていたそれはメドレーではなく、見事にマッシュ・アップというべきもの。なんかそこからは朽ちぬシスコ精神を引き継ぐリベラル主義が横溢しているような気がして、ぼくはほおおおおうと頷いてしまったのだった。
続いて、南青山・ブルーノートで、ボサノヴァ期に登場したブラジル人熟達シンガー・ソングライターのカルロス・リラを見る。ギターを弾きながら歌う本人に加え、トランペットとサックス/フルートの管楽器担当の2人、ベースとドラムという布陣。へえ、二管を擁する編成とは意表をつかれる。その二管の瀟酒にして柔和な絡みはリラのしなやか表現にいい距離感で重なり、ふんわかと上質な世界を浮かび上がらせる。曲はショーロとかボレロ傾向曲も悠々ととりあげる。70歳ぐらいになるはずだが、彼のなかに息づいているいろんな音楽語彙をさらりと出してみしたという感じか。手触りよく、雅ね。MCはたどたどしくも日本語で。けっこう曲(かなりの数をやったはず)の説明などもしたが、ズレてはなかったので、事前にちゃんと曲をかため、日本語の出来る人にMCを考えてもらったんじゃないかな。ほのぼの、そして気持ちもこもっていた。
その後、某会に乱入したりもして、楽しい晩でした。
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