カナディアン・ショーケース
2008年11月12日 音楽 カナダ音楽業界代表団アジアミッション2008という名目のもと、カナダのインディ・レコード会社関連者が大挙来日し大使館も絡んだ商談会をもよおしており、その一環としてのショーケース・ライヴ。4組が出演(みんな30分強ぐらいのパフォーマンスだったか)、渋谷・デュオ。
まず、最初に登場したのは、在トロントのウッドハンズ。主に歌うキーボード担当者(据え置きとショルダーを使い分ける)とプリセット音にうまく合わせるドラマー(一部、ファルセットで歌ったりもする)によるエレクトロ・ポップ・ユニット。新しさは何もないがいい奴らぽく(それは、彼らに限った事ではないが)、親しみやすい。ドラマーがけっこう上手なので安心して聞いていられる。
2番目は、オンタリオ州バーリントン出身の6人組パンク・ポップ・バンドのザ・セイント・アルヴィア・カーテル。メンバーのなかにはきっとがジョー・ストラマー(2001年11月2日、他)を好きなんだろうなと思わす髪型の人もいるが、リード・ヴォーカルの風体にはうひゃ。お腹ぷっくりの髭小太り君でそれが目立つニットのベストにハンチングという出で立ち。まだ30才ぐらいかもしれないが、愛想良くもおっさんぽい。ま、それもバンドの個性には繋がるか。和気あいあい、僕たちの意気を出せるビート・ポップを。チームワーク良さそう。
続いては、79年米国生まれでカナダ育ちのパトリック・ワトソン(ヴォーカル、キーボード)率いる、モントリオールをベースとする4人組(バンド名もパトリック・ワトソン)が登場。ちょっと期待だなと事前に思っていたのだが、こちらの想像をはるかに超える好逸材/好パフォーマンスでおおいにびっくり。単独の公演だったら、間違いなく08年のベスト5に入る公演になったろうと、ぼくは信じる。好きな人はニック・ドレイク、フィリップ・グラス、ジェフ・バックリー、ビョーク、ピンク・フロイド、ジョン・コルトレーン、デイヴィッド・リンチ等だそうだが、なるほど。間違いなく言えるのは、ワトソンはストーリーテリングに長けたひっかかりのある秀でたピアノ弾き語りのシンガー・ソングライターであり、それを適切な回路で出し切れる能力を持っていること。サポートの3人もワトソンの世界を汲み取り、刺激と味を併せ持つサウンド(ギター奏者のあっち側をなぞるような演奏もとても魅力的だった)をだしていて、その事にも多大に感心。やるじゃないか、凄いじゃないか! ちょい斜に構えた情緒も持つのだが、一方ではオーディエンスとまっすぐに向き合おうとしたりもし、最後の曲では生ギターを持つギター奏者とステージを降り、フロア中央でアンプラグドでパフォーマンスしたりも。才と技量と心意気、重なる。あ、それと一部、ピアノを基調とする場合のプラッシュ(2002年6月23日)のような暖簾に腕押し的現代性もぼくは覚えたかな。とにかく、パトリック・ワトソンはA級、本物だ!
そして、最後はすっかり日本でもおなじみの存在になりつつあるだろう、トロントのベドウィン・サウンド・クラッシュ。ぼくはこの夏の来日パフォーマンス(2008年8月10日)を見てその成長ぶりにおおきく頷いたのだが、最初の来日時(2007年1月19日)のときからみると、本当に存在感や娯楽性を持つようになったよな。3曲目では、先に出たザ・セイント・アルヴィア・カーテルのメンバーたちがでてきて、コーラスをつける。おいら大きなファミリー、みんなで日本の聞き手を魅了したいのサ、という気持ちがあふれた。最後はちと尻切れトンボのような終わり方で、ずっこけた感じを得た。
会場には、やってきたカナダ人業界人もたくさん。なんと先のセビーリャのWOMEXでブラック・ロック調からブラジル的なのりまでをトリオで横切るパフォーマンスを見て気にいったアレックス・キューバもいて(頭がアフロなんで目立つ)、各パフォーマンスを熱心に見ていた。なんでキューバからカナダに移ったのと問うと、「女の子を見つけたかったから」。キューバは同行していたマネイジャーを紹介してくれたが、彼は片仮名の名刺を持っていた。実のある、商談がまとまりますように。
まず、最初に登場したのは、在トロントのウッドハンズ。主に歌うキーボード担当者(据え置きとショルダーを使い分ける)とプリセット音にうまく合わせるドラマー(一部、ファルセットで歌ったりもする)によるエレクトロ・ポップ・ユニット。新しさは何もないがいい奴らぽく(それは、彼らに限った事ではないが)、親しみやすい。ドラマーがけっこう上手なので安心して聞いていられる。
2番目は、オンタリオ州バーリントン出身の6人組パンク・ポップ・バンドのザ・セイント・アルヴィア・カーテル。メンバーのなかにはきっとがジョー・ストラマー(2001年11月2日、他)を好きなんだろうなと思わす髪型の人もいるが、リード・ヴォーカルの風体にはうひゃ。お腹ぷっくりの髭小太り君でそれが目立つニットのベストにハンチングという出で立ち。まだ30才ぐらいかもしれないが、愛想良くもおっさんぽい。ま、それもバンドの個性には繋がるか。和気あいあい、僕たちの意気を出せるビート・ポップを。チームワーク良さそう。
続いては、79年米国生まれでカナダ育ちのパトリック・ワトソン(ヴォーカル、キーボード)率いる、モントリオールをベースとする4人組(バンド名もパトリック・ワトソン)が登場。ちょっと期待だなと事前に思っていたのだが、こちらの想像をはるかに超える好逸材/好パフォーマンスでおおいにびっくり。単独の公演だったら、間違いなく08年のベスト5に入る公演になったろうと、ぼくは信じる。好きな人はニック・ドレイク、フィリップ・グラス、ジェフ・バックリー、ビョーク、ピンク・フロイド、ジョン・コルトレーン、デイヴィッド・リンチ等だそうだが、なるほど。間違いなく言えるのは、ワトソンはストーリーテリングに長けたひっかかりのある秀でたピアノ弾き語りのシンガー・ソングライターであり、それを適切な回路で出し切れる能力を持っていること。サポートの3人もワトソンの世界を汲み取り、刺激と味を併せ持つサウンド(ギター奏者のあっち側をなぞるような演奏もとても魅力的だった)をだしていて、その事にも多大に感心。やるじゃないか、凄いじゃないか! ちょい斜に構えた情緒も持つのだが、一方ではオーディエンスとまっすぐに向き合おうとしたりもし、最後の曲では生ギターを持つギター奏者とステージを降り、フロア中央でアンプラグドでパフォーマンスしたりも。才と技量と心意気、重なる。あ、それと一部、ピアノを基調とする場合のプラッシュ(2002年6月23日)のような暖簾に腕押し的現代性もぼくは覚えたかな。とにかく、パトリック・ワトソンはA級、本物だ!
そして、最後はすっかり日本でもおなじみの存在になりつつあるだろう、トロントのベドウィン・サウンド・クラッシュ。ぼくはこの夏の来日パフォーマンス(2008年8月10日)を見てその成長ぶりにおおきく頷いたのだが、最初の来日時(2007年1月19日)のときからみると、本当に存在感や娯楽性を持つようになったよな。3曲目では、先に出たザ・セイント・アルヴィア・カーテルのメンバーたちがでてきて、コーラスをつける。おいら大きなファミリー、みんなで日本の聞き手を魅了したいのサ、という気持ちがあふれた。最後はちと尻切れトンボのような終わり方で、ずっこけた感じを得た。
会場には、やってきたカナダ人業界人もたくさん。なんと先のセビーリャのWOMEXでブラック・ロック調からブラジル的なのりまでをトリオで横切るパフォーマンスを見て気にいったアレックス・キューバもいて(頭がアフロなんで目立つ)、各パフォーマンスを熱心に見ていた。なんでキューバからカナダに移ったのと問うと、「女の子を見つけたかったから」。キューバは同行していたマネイジャーを紹介してくれたが、彼は片仮名の名刺を持っていた。実のある、商談がまとまりますように。
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