ルーファスは70年ごろシカゴで組まれたファンキー・バンドで、17歳の不良娘チャカ・カーン(2008年6月5日)がリード・ヴォーカルで入り、彼女の喉力で人気を得て、ルーファス・フューチャリング・チャカ・カーン、チャカ・カーン&ルーファスと改名していき、83年にカーンは完全にルーファスを離れている。
今回のルーファス名義の公演はトニー・メイデン(ギター、ヴォーカル。2008年6月5日)とケヴィン・マーフィー(キーボード)という重鎮メンバーに、いろんな実力者たちを噛み合わせた編成によるもの。女性ヴォーカル4人、キーボード3人、ギター2人、ベース、ドラム、パーカッションという大掛かり(?)な編成で、面々はパフォーマンスした。が、これがけっこう謎。キーボードやギターの人数こんなにいらないだろ、というサウンド(別に、それが悪いわけではない)だったから。ソロをとったりすると、みんな上手い。リズム隊もいい感じ(それほど目立たなかった打楽器は西海岸のファースト・コールのルイス・コンテ)だし、日本人らしい女性サイド・キーボーディストはウェイン・ショーターの『アトランティス』(コロムビア、86年)で弾いていたりするらしい。で、謎をより増幅させるのは、キーボードやいい感じのトロンボーン、そしてベース(一曲だけ手にして、その時はツイン・ベースとなる。それ、まったく意味がなかった)を手にし、いっぱい嬉しそうにアクションを取ったりもする白人青年ブライアン・カルバートソンの存在。じつは彼、アトランティックやGRPからリーダー作(基本、スムース・ジャズ系だと思う)を10枚ぐらい出しているエスタブリッシュされた人物(一番新しいのは、ブーツィ・コリンズやレデシーやラリー・グラハムやミュージック・ソウルチャイルドらをフィーチャーしている)。……でも、そうした定石から外れるステージ運びはルーファスがロック・バンド派生の型にはまらない、ある意味オルタナティヴな成り立ちやスタンスを持つ白人主体ではじまったソウル・グループであること示唆していた? なーんて。
ショウはトニー・メイデンが中心になって進められ、曲により3人のビッグ・ママ体型のシンガーたちが一人づつフィーチャーされる。彼女たちは常にステージにいて、バック・コーラスも取る。うち、一人はソロ・キャリアも持つ(インコグニートの花形シンガーだったこともありますね)メイサ・リーク。また、数曲では若いシンガーもステージに出てきてリードをとったが、それはメイデンの娘さん。やっぱ、一緒にリフレインを口ずさみたくなる曲も少なくないな。もりだくさん。結局、初日にもかかわらず、彼らは2時間近く実演したはずだ。ルーファス表現をネタとする、楽しめる、お得な末広がりなソウル・ショウでした。南青山・ブルーノート東京。
今回のルーファス名義の公演はトニー・メイデン(ギター、ヴォーカル。2008年6月5日)とケヴィン・マーフィー(キーボード)という重鎮メンバーに、いろんな実力者たちを噛み合わせた編成によるもの。女性ヴォーカル4人、キーボード3人、ギター2人、ベース、ドラム、パーカッションという大掛かり(?)な編成で、面々はパフォーマンスした。が、これがけっこう謎。キーボードやギターの人数こんなにいらないだろ、というサウンド(別に、それが悪いわけではない)だったから。ソロをとったりすると、みんな上手い。リズム隊もいい感じ(それほど目立たなかった打楽器は西海岸のファースト・コールのルイス・コンテ)だし、日本人らしい女性サイド・キーボーディストはウェイン・ショーターの『アトランティス』(コロムビア、86年)で弾いていたりするらしい。で、謎をより増幅させるのは、キーボードやいい感じのトロンボーン、そしてベース(一曲だけ手にして、その時はツイン・ベースとなる。それ、まったく意味がなかった)を手にし、いっぱい嬉しそうにアクションを取ったりもする白人青年ブライアン・カルバートソンの存在。じつは彼、アトランティックやGRPからリーダー作(基本、スムース・ジャズ系だと思う)を10枚ぐらい出しているエスタブリッシュされた人物(一番新しいのは、ブーツィ・コリンズやレデシーやラリー・グラハムやミュージック・ソウルチャイルドらをフィーチャーしている)。……でも、そうした定石から外れるステージ運びはルーファスがロック・バンド派生の型にはまらない、ある意味オルタナティヴな成り立ちやスタンスを持つ白人主体ではじまったソウル・グループであること示唆していた? なーんて。
ショウはトニー・メイデンが中心になって進められ、曲により3人のビッグ・ママ体型のシンガーたちが一人づつフィーチャーされる。彼女たちは常にステージにいて、バック・コーラスも取る。うち、一人はソロ・キャリアも持つ(インコグニートの花形シンガーだったこともありますね)メイサ・リーク。また、数曲では若いシンガーもステージに出てきてリードをとったが、それはメイデンの娘さん。やっぱ、一緒にリフレインを口ずさみたくなる曲も少なくないな。もりだくさん。結局、初日にもかかわらず、彼らは2時間近く実演したはずだ。ルーファス表現をネタとする、楽しめる、お得な末広がりなソウル・ショウでした。南青山・ブルーノート東京。
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