先週土曜の午後だかに雨が降り、それ以降、暑さはやわらいでいる。特に、この日の日中はわりと涼しい。それは昼間の仕事中にコーヒーやほうじ茶など熱い飲み物を何杯も飲んだことでも明らか。ぼくは仕事中にとっても水分を摂る人なんだが、この一ヶ月はほとんど冷たいものばかり飲んでいたもの。なんか緊張がどこかきれた感じもあり、一気に怠惰モードにはいっちゃったとこある? とともに、予定を書き留めているスケージュール帳代わりのカレンダー綴りが見当たらなくなっちゃったア。ま、いっか。

 80年代、晩年のアントニオ・カルロス・ジョビンと一緒に活動もしたブラジル人女性シンガーを六本木・ビルボードライブ東京で見る(セカンド・ショウ)。あらら、前回見たときの印象(2005年7月24日)とけっこう違う。見た感じからそうで、より大きい感じ、より若い感じも、遠目からは受けた(格好はちゃんとドレスを来ていた)。後日に取材で会ったら、普通体のサバけた感じの人だった。旦那のジャキス・モレレンバウム(2005年5月23日、他)を伴った前回来日公演も曲によってはプリセット音を併用していたものの、今回のほうがその濃度は高かったこともそういう印象を強めることに繋がったのか。今回の実演のほうが飛躍する意思は強い、と、ぼくは感じた。

 ベースや生ギター(新作で部分プロデュースを務めているマルコス・クーニョ)、キーボード、ドラムがバッキング。みんな、PCを横においていたりして。そのパフォーマンスは、ボサノヴァ誕生以前の古い曲(リサーチをかける前は、彼女も多くは知らない曲だったそう。楽曲選びに一番時間をかけたようだ)をボサノヴァの洒脱や機智を通過させつつ清楚で今っぽい響きを持つレトロ・モダンな表現に持ち上げようとした新作『テレコテコ』(Mirante)の行き方をなぞるもの。暖簾に腕押し的な彼女の歌はあんまし上手くないものだが、今回はそこに内在する意欲や芯のようなものがより見えるようにもなって、それは好感を誘うものっだったかもしれない。中盤の20分強はその新作にゲスト参加していたヴェテラン・ピアニストのジョアン・ドナートが加わる。ちゃんと歌ったのは1曲だけだったが、そのヘタウマの歌は妙味溢れるものでもっと彼の歌を聞きたかったナ。アンコール最後にもドナートは出てきて、モレレンバウムとデュエット。で、たどたどしいながら、それが日本語の歌詞。ありゃあ。どうやら、大貫妙子(2005年9月14日)がドナートの曲に日本語の訳詞を載せた曲を発表していたものを用いたようだ。

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