レイラ・ハサウェイ

2008年5月13日
 朝、起きたら雨。台風2号が来ているそうだ。昨日の夜もとても寒かったが、起きてぶるるる。毛布と厚めの羽毛布団、ここんとこ真冬と変わらない体制で寝ているよなー。

 スタックスに移籍して、全ての曲の作曲と制作に関与した新作『セルフ・ポートレイト』を出す、巨人の娘さん(1999年7月14日、2002年5月13日、2003年8月19日、2004年5月10日、他)の実演。六本木・ビルボード東京(セカンド・ショウ)。ギター、ベース、キーボード、ドラム、2コーラス(男女、ひとりずつ)、これまでよりも少し多めの人数にて。長〜いソロ・パートを与えられたベース奏者のデイヴィッド・ダイソン(参加作は、ファイヴ・エレメンツからスクリッティ・ポリッティまで)やレディシ(2007年11月12日)の新作で制作クレジットもされていたギタリストのエロール・クーニーなどを含む。話はとぶが、ダイソンはカサンドラ・ウィルソンとヴォーカリストの座をスティーヴ・コールマンの5エレメンツで分け合い、ハンク・ロバーツのバーズ・オブ・ヴューで歌い、旦那のメルヴィン・ギブス(ベース。元デファンクト、デコーディング・ソサエティ、アート・リンゼーのアンビシャス・ラヴァーズ、ロリンズ・バンド等)と一緒にアイ&アイというグループも組み、エピックからソロを出したD.K.ダイソンの弟という話もあるがどーなんだろう。

 例によって、裸足でステージに登場(普段からカジュアルな格好で、スニーカーを好む人ですが)した彼女は、低目の、いい感じの擦れが少し入る歌声をよくコントロールしながら、ゆったりしたバンド演奏に乗せる。新作からも数曲。自ら自伝的と語る歌詞を持つ「リトル・ガール」も聞きたかったかな。途中、スタンダードの「サマータイム」をすちゃらかしたノリでやったり、アンコールではザ・クルセイダーズ(2005年3月8日)の「ストリート・ライフ」もスキャットを少し交えて歌う。が、聞けば、やはりポップ側に留まる事を標榜したいという。会場フロントには、Tシャツ他、豊富な物販アイテムを用意。それ、同行したお母さん(つまり、巨匠の奥様)が担当だそう。彼女はシカゴに生まれ育ったことをとても良かったと感じる人。が、バークリー音楽大学を通った時期以外、その後はずうっとLA居住なのだ(学生時代に契約したヴァージン・レコードの指令でそうなったそう)そう。けっこうNY在住のミュージシャンと親しい(その一人が、先日見たミシェル・ンデゲオチェロ)ので、NYに住んでいるという所感を持っていたが、同地に住んだことはないそうだ。

 ところで、細いドレッド・ロックスにしている彼女は父親の面影を覚えさせるとともに、ちょいカサンドラ・ウィルソンを小型にしたような感じも与える。そんな彼女、ノーナ・ヘンドリックス、カサンドラ・ウィルソンとともにあまり顔が老けない、最たる黒人シンガーだな。彼女、去年はノーナ・ヘンドリックスを座長に置く<ドウターズ・オブ・ソウル>という欧州ツアーをやったそう。他には、サンドラ・セイント・ヴィクター、そしてニーナ・シモンやチャカ・カーンの娘らが参加。おお。

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