もりだくさんな日。渋谷でランチ・ミーティング1本。即家にもどり3時間弱で複数原稿2000字をこさえ、日が暮れたら有楽町で渡しものをし、さらにA)丸の内のコットンクラブへ。出演者は米国人若手ジャズ歌手のティファニー。途中まで見て、南下しB)渋谷のタワーレコードに行って、アルゼンチンのシンガー・ソングライターのフローレンシア・ルイスのインストアの小ライヴ。続いて、C)渋谷・クラブクアトロで英語のなまりがきつすぎなエドガー・ジョーンズを途中から見る。そのあと、店を3軒はしご。その先々でいろんな人とも会い、もー目が回りそう。でも帰宅は意外に早く、3時前には家でシャワーを浴びていた。

  A)はMCでは日本語もちりばめていて、日本に住んでいるのかな。ピアノ・トリオ+テナー・サックスと絡み、べースはこの3月28日のライヴでも弾いていた井上陽介。サックスとドラムはアフリカ系の人で、ジミー・スミスという名前(有名故人とは綴りが違う)のドラマーのメロディアスにボトムを固める演奏は素晴らしい。それに比して、テナー君のほうは見た目はいいんだが演奏は雑かつええ格好しいでダメ。なんで彼を雇うのと、?印が頭のなかに。緑色の綺麗なドレスを来たティファニーは初々しさを持つもののの、スタンダードをときにスキャットなんかも交えて鷹揚に歌って行く、旧式というか、王道のジャズ・ヴォーカル路線にいる人。ぼくがマジで聞こうとするならそこに+αを求めるが、お酒片手に寛ぎのお供として聞くならそれでいいか。

  B)はファナ・モリーナ(2002年9月7日、2002 年9月15日、2003年7月29日)の系譜にあるような、と書いても問題はないよな。変わった形をした電気ギターをつま弾きながら(その仕方、少し個性あり)歌うのだが、確かに確固とした世界を持ち、うれしい手触りを持つ。すうっと、タワーの中の空気を震わせたり、潤わせたり。ちゃんと、自分の個を見据えて、それを効果的に出せる人。少しの時間のパフォーマンスだったけど、ほんといい感じだったな。普段、音楽をやりつつ本国では保母さんをしているらしく、休みをとっての滞日らしい。彼女は日曜夜に、飯田橋の日仏学院のイヴェントにも出演するとか。

 C)の2006年(11月27日)に続くジョーンズ一派の来日公演は、ドラマー以外は前回と同じ顔ぶれにて。前回よりも腰の強い曲をやっていて、より真心ありのパンキッシュなR&Bという内実はこく出ていたかな。会場には、15年前に彼が率いたザ・スティアーズを編成したディレクターの姿も。でも、愛とガッツを持つジョーンズに触れると、それもありそうな事と思えます。終演後、クアトロの建物の階段にはサインをもらう人の列が延々。真心の人、ジョーンズは彼らににっこり応対したようだ。それから、後から彼らが打ち上げをやっている所に合流したんだけど、そしたら、すぐにベース奏者が“エースケだよね”と話かけてきてびっくり。すげえ、記憶力。前に来たとき少しお話したけど、ぼくは彼の名前も顔も忘れていた。その際に横にいた女の子の名前も覚えていたりして、ポール君(彼はマンチェスター在住ながら、子供のころからのリヴァプールのファンだ)はすごすぎ。とかなんとか、一から十まで感動的なところがある英国人たち、それがエドガー・ジョーンズ&ザ・ジョーンゼズなり。

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