スザンヌ・ヴェガ。キアラ・シヴェロ
2008年1月24日 ヴェガは80年代中期にデビューしていらい、瑞々しいシンガー・ソングラ
イター表現で安定した(と、書いていいんだよな)支持を集めているニュー
ヨーカー。ずっとA&Mから作品を出してきていたが、昨年6年ぶりとなるア
ルバム『ビューティ&クライム』はブルーノートからのリリースとなる。会
場は有楽町・国際フォーラム ホールC。来ている人の年齢層はかなり高そ
う。ぼくが学生だったらかなりビビるだろうな。それとも、オレは大人の音
楽を聞きにきているのだと、軽い自負のようなものを覚えるだろうか。
まず一人で出てきた彼女は、左肩が異常に出た黒いワンピース(と、途中
で外したが黒い帽子)を着用。そして、アカペラで「トムズ・ダイナー」を
歌い始める。バック・バンドはギター、ベース、キーボード、ドラムという
編成で、それに合わせてメンバーが少しシアトリカルな感じで出てきて、2
曲目からはバンドによるパフォーマンスとなる。ヴェガは生ギターを手にし
たり、しなかったり。1曲はギター弾き語りのときもあったし、ベースとの
デュオで披露する曲もいくつかあった。ぼくは見ていないが、05年に来日し
たときも同じデュオ編成による公演だったそうだ。
アンコールでの曲を含め、20曲を披露。本編最後の曲はバンドによる「ト
ムズ・ダイナー」。2度目のアンコールのとき、彼女は裸足で出てきた。ち
ょうど1時間半ぐらいの演奏時間だったかな。でも、ちゃんとした軸を持ちつ
つ、いろんな編成で披露された実演はもう少し長いように感じられた。とき
に指し込まれる、短いMCもウィットあるように感じられたし。なお、シン
プルなキーボード伴奏とコーラスに徹していたなんかいい人そうでもあった
バンドの一人のライラ・ビアリはカナダ人で、ソロでも活動しているジャ
ズの素養を持つ人物。先達カナダ人シンガー・ソングライターたちの曲を主
にカヴァーした彼女の『From Sea To Sky』はけっこういい味を持つ。
実は海外で初めて取材した音楽家が彼女(その際、主だったのはジョー・
ジャクソンの新曲一発録りライヴ・レコーディング=『ビッグ・ワールド』
取材だったけど)。1986年1月に、デビュー作をプロデュースしたスティー
ヴ・アダボ同席のもとまだヴィレッジにあったフォーク・シティでやったん
だっけ。オレも若かったが、彼女もとても若かった。妹がNY在住の日本人商
社マンと結婚する(した、かもしれない)なんて、そんとき言っていたな。
そんなヴェガも2度結婚し、娘は10代らしい。初々しさと成熟をいい案配で
併せ持つ彼女の実演に触れていたら、なんか時間がすうっと止まり、ゆっく
りと小僧のころに時間が逆戻りしたような不思議な心持ちを得たりも……。
いや、少し感傷的な気持ちになった。
そして、フォーラムとは道を挟んで向かいにある丸の内・コットンクラブ
へ行って、NY在住イタリア人シンガー・ソングライターのキアラ・シヴェ
ロを見る(セカンド・ショウ)。バークリー音楽大学を出ているだけあって
、そこそこジャジーで、ピアノ/キーボード/アコーディオン、アコーステ
ィック・ベース、ヴァイブラフォンを含む打楽器(彼はNY在住の日本人)
、ドラムという布陣による。シヴェロも生ギター持って歌ったり、ピアノを
弾いて歌ったり。そして、途中でスザンヌ・ヴェガの「キャラメル」のカヴ
ァーも。ヴェガ自身も披露していて、この日2度目の「キャラメル」。後で
調べたら、シヴェロは1枚目でカヴァーしていた。なんでも、現在の彼女のマ
ネージャーはかつてヴェガのそれをやっていたそうな。また、現在のヴェガ
・バンドのギタリストはかつてシヴェロのバンドにいたことがあったそう。
世の中、狭いです。
イター表現で安定した(と、書いていいんだよな)支持を集めているニュー
ヨーカー。ずっとA&Mから作品を出してきていたが、昨年6年ぶりとなるア
ルバム『ビューティ&クライム』はブルーノートからのリリースとなる。会
場は有楽町・国際フォーラム ホールC。来ている人の年齢層はかなり高そ
う。ぼくが学生だったらかなりビビるだろうな。それとも、オレは大人の音
楽を聞きにきているのだと、軽い自負のようなものを覚えるだろうか。
まず一人で出てきた彼女は、左肩が異常に出た黒いワンピース(と、途中
で外したが黒い帽子)を着用。そして、アカペラで「トムズ・ダイナー」を
歌い始める。バック・バンドはギター、ベース、キーボード、ドラムという
編成で、それに合わせてメンバーが少しシアトリカルな感じで出てきて、2
曲目からはバンドによるパフォーマンスとなる。ヴェガは生ギターを手にし
たり、しなかったり。1曲はギター弾き語りのときもあったし、ベースとの
デュオで披露する曲もいくつかあった。ぼくは見ていないが、05年に来日し
たときも同じデュオ編成による公演だったそうだ。
アンコールでの曲を含め、20曲を披露。本編最後の曲はバンドによる「ト
ムズ・ダイナー」。2度目のアンコールのとき、彼女は裸足で出てきた。ち
ょうど1時間半ぐらいの演奏時間だったかな。でも、ちゃんとした軸を持ちつ
つ、いろんな編成で披露された実演はもう少し長いように感じられた。とき
に指し込まれる、短いMCもウィットあるように感じられたし。なお、シン
プルなキーボード伴奏とコーラスに徹していたなんかいい人そうでもあった
バンドの一人のライラ・ビアリはカナダ人で、ソロでも活動しているジャ
ズの素養を持つ人物。先達カナダ人シンガー・ソングライターたちの曲を主
にカヴァーした彼女の『From Sea To Sky』はけっこういい味を持つ。
実は海外で初めて取材した音楽家が彼女(その際、主だったのはジョー・
ジャクソンの新曲一発録りライヴ・レコーディング=『ビッグ・ワールド』
取材だったけど)。1986年1月に、デビュー作をプロデュースしたスティー
ヴ・アダボ同席のもとまだヴィレッジにあったフォーク・シティでやったん
だっけ。オレも若かったが、彼女もとても若かった。妹がNY在住の日本人商
社マンと結婚する(した、かもしれない)なんて、そんとき言っていたな。
そんなヴェガも2度結婚し、娘は10代らしい。初々しさと成熟をいい案配で
併せ持つ彼女の実演に触れていたら、なんか時間がすうっと止まり、ゆっく
りと小僧のころに時間が逆戻りしたような不思議な心持ちを得たりも……。
いや、少し感傷的な気持ちになった。
そして、フォーラムとは道を挟んで向かいにある丸の内・コットンクラブ
へ行って、NY在住イタリア人シンガー・ソングライターのキアラ・シヴェ
ロを見る(セカンド・ショウ)。バークリー音楽大学を出ているだけあって
、そこそこジャジーで、ピアノ/キーボード/アコーディオン、アコーステ
ィック・ベース、ヴァイブラフォンを含む打楽器(彼はNY在住の日本人)
、ドラムという布陣による。シヴェロも生ギター持って歌ったり、ピアノを
弾いて歌ったり。そして、途中でスザンヌ・ヴェガの「キャラメル」のカヴ
ァーも。ヴェガ自身も披露していて、この日2度目の「キャラメル」。後で
調べたら、シヴェロは1枚目でカヴァーしていた。なんでも、現在の彼女のマ
ネージャーはかつてヴェガのそれをやっていたそうな。また、現在のヴェガ
・バンドのギタリストはかつてシヴェロのバンドにいたことがあったそう。
世の中、狭いです。
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