多量ではないが年末行事がはいってきたり、宴会話を持ちかけられたりし
て、ああ師走。すでに5誌の年間ベストものを出しているしなあ。普段から
日が暮れたら机に向かわない主義のため、がんがん飲み会があろうがライヴ
があろうがそんなの関係ねえと涼しいカオしていたいのだが、だんだんそう
もいかなくなってきてるー。当然、ライヴ三昧原稿は後回しになりますね。
ハードな飲みが多いと、予備日(お酒が残って使い物にならなくなる日に充
当する。近年、また残りやすくなっているにゃ。そういえば、お酒に弱くな
ったと思う一つの根拠は、昔は夜半に帰宅してもライヴ三昧の原稿を酩酊の
なかエイヤっと書く事も少なくなかったが、今は絶対やる気がしない事)も多
めに取らなきゃいけないし、ふううはああ。てなわけで、今日も7時30分起
きできっちり原稿仕事をこなしている。

  で、ふひ今日も仕事をちゃんとやったなーという充実感のもと、南青山・
TIME & STYLEで米国在住ピアニストのケイ赤城の日本でのワーキング・ト
リオ(2004年8月18日。MCで、7年続いていると言っていたかな)を見る。
リズム隊の杉本智和(2007年4月12日、他) と本田珠也(2000年5月9
日)は菊地雅章オン・ザ・ムーヴ(2002年9月22日、2003年6月10日)のそ
れでもありますね。なお、本田は菊地成孔(2007年11月7日、他)の新しく
組んだダブ・セクステットのメンバーでもある。

 美意識と審美眼に富んだアコースティック・ピアノ・トリオ表現なのだが
、途中からこのトリオはけっこう凄いところに来ていると思わずにはいられ
ず。それはリズム隊のアグレッシヴさがもたらすものが大きい。もう、トニ
ー・ウィリアムズ流儀(ようは、ロック的感性も持つ爆裂ジャズ・ドラミン
グね)で叩きまくる本田にぼくは釘付け。快感。杉本はそれを繊細かつ大胆
に受け止める。こりゃいい現代ジャズ・ピアノ表現じゃあと身を乗り出しま
した。なお、杉本は5弦のアコースティック・ベース(チェロの領域もカヴ
ァーするものとして、ちゃんとクラシックの世界では昔からあるみたい)
を使用、本田のドラムはノーPAの生音だったはず。
   
 つづいて、原宿・アストロホールに来る。UK多少根暗系シンガー・ソン
グライターのトム・マクレー(2001年7月29日)の出演。彼、韓国で人気で
訪韓後についでに東京に寄ったという。当初はソロ・パフォーマンスの予定
だったが、韓国でのパフォーマンスで雇ったキーボード奏者とチェロ奏者を
そのまま自費で同行させてきたそう。で、頭のほうをマクレーがソロでやっ
た(1曲目はキーボードの弾き語り)後、まだ20代半ばぐらいだろう二人の
現代的な感じの女性奏者が加わる。見てて、中川五郎(1999年8月9日、20
04年2月1日、2005年6月17日。バッキング奏者に女性を雇う傾向にある)
が羨ましがりそうだなーと思ったら、終演後に見にきていた彼と会う。ここ
のところミュージシャン業に邁進し、自分のライヴが忙しくてほとんど他人
のライヴには来なくなっているので、なんか本当に会うのは久しぶり。予定
を変更、終演後に二人で居酒屋に流れる。やっぱ、マクレーのライヴを羨ま
しいなーと思って見ていたそうな。その前にマクレーや韓国女性陣と話す機
会を得たのだが、キーボード奏者の娘は英語が堪能。とてもいい感じで接し
てくれる。自国ではなんでもやっていて、日本には遊びで5回ほど来ている
という。あのー、明日以降もしお時間があるのなら美味しいお店でも行きま
せん&東京でどっか行きたい所ありません? とかお誘いしたかったが、予
定がきっちりつまっていて、不可能。師走なんか、嫌いだぁ〜。

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