南青山・MANDARA。“沖縄のサウダージ・ヴォイス”の持ち主、デ
ビュー10周年を記念するアルバムをフォロウするツアーのなかの一環。前半
は笹子重治(2002年3月24日、2007年11月2日)の生ギター1本をバック
に歌う。後半はそこに高田漣(2007年1月27日)がスライド・ギターで加わ
り、さらにはSaigenji(2006年6月27日)とのデュオでも2曲やる。さら
り自然体、もう一つの空気の流れや弾み、あり。

 ところで、歌う声と喋る声がかなり違うのに、少し驚く。ぼくは公演中の
MCをかなり嫌う者だが、彼女のMCはとても面白い。いいキャラしている
。本当はもう少し短いほうがいいけど、これなら許せる。歌声もより自然な
感じがしてCD以上にいいような。彼女が歌詞を書き金延幸子がメロディを
作ったという曲はとくに素敵だったな。そういえば、シスコ在住の彼女の久
しぶりのコンサート(1999年5月31日)のときには高田のお父さんも来てい
たっけ(酔いつぶれて、ライヴの途中から床に寝ていた)なあ、なんてこと
も思い出した。
            
 その後、渋谷・JZブラット。ヴァイオリニスト、牧山純子のレコ発ライ
ヴのセカンド・ショウ。幾見雅博(ギター)、Penny-k(キーボード)、坂
本竜太(ベース)、大槻英宣(ドラム)と、けっこう豪華奏者を起用しての
もの。フュージョン調からR&B色の強いものまで、多彩なサウンドに奔放
な(身体を揺らしながら、エモーショナルに弾く人なんだなー)ヴァイオリ
ン演奏を乗せる。ノーブルな佇まいながら、情熱的というか、迸る感覚を持っ
ていますね。また途中、島健(ピアノ、アンダーレイテッドな人かもしれぬ)
がはいったりもし、ジャズ濃度を強める場面も。いろんなお膳立てで泳ぐ時
期を経て、もう少しサウンドの方向性を絞ったとき、また強い訴求力を持つ
んじゃないだろうか。アンコールの最後に、マイルス・デイヴィスの「セヴ
ン・ステップス・トゥ・ヘヴン」を演奏。昨日のラウル・ミドンに続いて、
二日続けての「セヴン・ステップス・トゥ・ヘヴン」。それぞれの、私の「
セヴン・ステップス・トゥ・ヘヴン」。みんな、各々に自分のミュージカル
・ヘヴンを求めている……。

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