ブリック。ニコール
2007年9月22日 2000年3月9日(デューク・エリントン曲を題材とする、ウィントン・マ
ルサリスのリンカーン・ジャズ・オーケストラ公演)の項でぼくは以下の事
を記している。
なんか、いまいち薄い印象を残す公演ではあったなあ。考えすぎというか、どこか生理的にストレートじゃないのだ。ここでそれを書き留める根性はないがとにかくエリントンの楽曲は無敵なんだから、もっと素直にやっても良かったのでは。その豊穣さを引き継ぐアンサンブルとかはさすが。でも、それを延々と繰り広げずに、すぐにソロ・パート(それもあまり長くはない)に持っていってしまい、その場合はリズムだけがバッキングするという感じにしちゃっているのも不満。それはリハ不足ゆえのもの? しかし、そういうお膳立てのアルバムも前に出しているしなあ。家に帰って、同楽団のエリントン曲集を聞いたら、もっと濃かったし、集団演奏の醍醐味はあったので、この日は不出来と言われても仕方がないだろう。
とともに、あまりこういうことは書きたくないが、客層が良くなかったことも、“乗り切れなさ”に繋がっていた部分はあったんじゃないのか。オーチャード・ホールの出し物ファンが結構来ていたのかどーかは知らんが、あんましジャズのこと知らないんじゃないかという人が多そうな雰囲気あったもんなあ。なんかイヤな書き方になるけど。
拍手の感じがそうなの。なんか、一応曲が終わると拍手はあるのだが熱意がない。MCにも反応はない。しらー。ようは、送り手側と受け手側のやり取りが全然ないわけ。それじゃ、やるほうも拍子抜けするわな。という感じで、改めてコンサートにおけるお客さんの重要性というのを痛感した。
別にのべつまくなし声援を送れとは言わない。パフォーマーに媚びろとも言わない。いやならイヤという態度を出すのは当然ですね。だが、こちらから一歩歩み寄り、温かく迎える感じを相手に伝えるだけでも、送り手側は安心ができたり、気分良くなったりするのではないのか。そして、それは演奏にも跳ね返るはず。つまりは送り手のいい演奏を引き出すような、反応の仕方というのはあるのではないのかしら。そんなことを痛感させられた夜……。
それにならうなら、この晩は客の反応が大いに実力以上の好演を引き出し
ていたのではないか。なかには、テーブルに彼らのレコードを並べて事ある
ごとにメンバーに見せたり、レコードを遺影のように飾っていた人もいた。
当然のことながら歓声等は好意的にして熱狂的で、そりゃ彼らだって意気に
感じ、熱くパフォーマンスを遂行しようとするよな。丸の内・コットンクラ
ブ(セカンド)。ああ、ステージと観客側が一体化するにはこのぐらいの大
きさがちょうどいいのかもな、とも感じた。
ブリックは76年から82年の間はチャートの上でも好成績をおさめていた
アトランタのファンク・バンド。解散していたこともあったはずだが、オリ
ジナル時と同じ5人組(うち、3人がオリジナルなよう)での来日となる。ス
テージ上に登場した彼らの風体はラフ。ここに出る熟練ブラック・アクトは
着飾ることが多いので、少し見すぼらしいナと感じなくはなかった。
まずおおと思わせたのは、ホーンと歌担当のジム・ブラウンがアルト・サ
ックスを肩にかけつつ、マイク・スタンドの回りにもトランペット、トロン
ボーン、ソプラノ・サックス、フルートを置いていたこと。ぼくの記憶が確
かならソプラノとトロンボーンは手にしなかったが、こんなに管楽器を並べ
る人をぼくは初めて見た。ふふ。一番手にすることが多かったトランペット
演奏はお粗末気味(一番、ムズカシイ事をやろうとしていたせいもあったは
ず。ファルセットで歌う事が多かった彼はサッチモの真似のもと、芸ある
編曲がなされた「ホワット・ア・ワンダフル・ワールド』も歌った。それ、
良かった)、またバンド演奏も最初はちょい荒いかなと感じたのだけれど、
どんどん訴求力と熱量を持つものになってなっていって、それは冒頭に書い
たことが最たる理由ではないのかとぼくは感じたわけだ。ぼくもどんどん回
りにつられて発汗しちゃったという所があったかもしれない。で、結局、ア
ンコール時には立ち上がって喝采。十分に楽しみました。
その前に、渋谷・CAMELOTでニコールという褐色のダンス系シンガ
ーを見る。ザ・プシーキャット・ドールズ(A&Mの売れっ子制作者ロン・
フェアー扱いのよう)というアイドル・グループのリード・シンガーをして
いた人だそうで、その初リーダー作はウイル・アイ・アム(2001年2月7日
、2004年2月11日、2007年8月8日)、NE−YO(2006年6月7日)、フ
ァレル・ウィリアムズ(2006年4月2日)、エイコン(2005年7月12日)、
カニエ・ウェスト(2007年3月31日)、スティング(2000年10月16日)ら
ビッグ・ネームが関与しているというスーパー政治物件。で、彼女はワール
ドワイドなプロモに出ているらしい。なるほど痩身で綺麗なニコール嬢はカ
ラオケに合わせて、口パクではなくそれなりに2曲歌う。うち、1曲は男性
ダンサー陣と絡みながらのもので、担ぎあげられる場面も。
ルサリスのリンカーン・ジャズ・オーケストラ公演)の項でぼくは以下の事
を記している。
なんか、いまいち薄い印象を残す公演ではあったなあ。考えすぎというか、どこか生理的にストレートじゃないのだ。ここでそれを書き留める根性はないがとにかくエリントンの楽曲は無敵なんだから、もっと素直にやっても良かったのでは。その豊穣さを引き継ぐアンサンブルとかはさすが。でも、それを延々と繰り広げずに、すぐにソロ・パート(それもあまり長くはない)に持っていってしまい、その場合はリズムだけがバッキングするという感じにしちゃっているのも不満。それはリハ不足ゆえのもの? しかし、そういうお膳立てのアルバムも前に出しているしなあ。家に帰って、同楽団のエリントン曲集を聞いたら、もっと濃かったし、集団演奏の醍醐味はあったので、この日は不出来と言われても仕方がないだろう。
とともに、あまりこういうことは書きたくないが、客層が良くなかったことも、“乗り切れなさ”に繋がっていた部分はあったんじゃないのか。オーチャード・ホールの出し物ファンが結構来ていたのかどーかは知らんが、あんましジャズのこと知らないんじゃないかという人が多そうな雰囲気あったもんなあ。なんかイヤな書き方になるけど。
拍手の感じがそうなの。なんか、一応曲が終わると拍手はあるのだが熱意がない。MCにも反応はない。しらー。ようは、送り手側と受け手側のやり取りが全然ないわけ。それじゃ、やるほうも拍子抜けするわな。という感じで、改めてコンサートにおけるお客さんの重要性というのを痛感した。
別にのべつまくなし声援を送れとは言わない。パフォーマーに媚びろとも言わない。いやならイヤという態度を出すのは当然ですね。だが、こちらから一歩歩み寄り、温かく迎える感じを相手に伝えるだけでも、送り手側は安心ができたり、気分良くなったりするのではないのか。そして、それは演奏にも跳ね返るはず。つまりは送り手のいい演奏を引き出すような、反応の仕方というのはあるのではないのかしら。そんなことを痛感させられた夜……。
それにならうなら、この晩は客の反応が大いに実力以上の好演を引き出し
ていたのではないか。なかには、テーブルに彼らのレコードを並べて事ある
ごとにメンバーに見せたり、レコードを遺影のように飾っていた人もいた。
当然のことながら歓声等は好意的にして熱狂的で、そりゃ彼らだって意気に
感じ、熱くパフォーマンスを遂行しようとするよな。丸の内・コットンクラ
ブ(セカンド)。ああ、ステージと観客側が一体化するにはこのぐらいの大
きさがちょうどいいのかもな、とも感じた。
ブリックは76年から82年の間はチャートの上でも好成績をおさめていた
アトランタのファンク・バンド。解散していたこともあったはずだが、オリ
ジナル時と同じ5人組(うち、3人がオリジナルなよう)での来日となる。ス
テージ上に登場した彼らの風体はラフ。ここに出る熟練ブラック・アクトは
着飾ることが多いので、少し見すぼらしいナと感じなくはなかった。
まずおおと思わせたのは、ホーンと歌担当のジム・ブラウンがアルト・サ
ックスを肩にかけつつ、マイク・スタンドの回りにもトランペット、トロン
ボーン、ソプラノ・サックス、フルートを置いていたこと。ぼくの記憶が確
かならソプラノとトロンボーンは手にしなかったが、こんなに管楽器を並べ
る人をぼくは初めて見た。ふふ。一番手にすることが多かったトランペット
演奏はお粗末気味(一番、ムズカシイ事をやろうとしていたせいもあったは
ず。ファルセットで歌う事が多かった彼はサッチモの真似のもと、芸ある
編曲がなされた「ホワット・ア・ワンダフル・ワールド』も歌った。それ、
良かった)、またバンド演奏も最初はちょい荒いかなと感じたのだけれど、
どんどん訴求力と熱量を持つものになってなっていって、それは冒頭に書い
たことが最たる理由ではないのかとぼくは感じたわけだ。ぼくもどんどん回
りにつられて発汗しちゃったという所があったかもしれない。で、結局、ア
ンコール時には立ち上がって喝采。十分に楽しみました。
その前に、渋谷・CAMELOTでニコールという褐色のダンス系シンガ
ーを見る。ザ・プシーキャット・ドールズ(A&Mの売れっ子制作者ロン・
フェアー扱いのよう)というアイドル・グループのリード・シンガーをして
いた人だそうで、その初リーダー作はウイル・アイ・アム(2001年2月7日
、2004年2月11日、2007年8月8日)、NE−YO(2006年6月7日)、フ
ァレル・ウィリアムズ(2006年4月2日)、エイコン(2005年7月12日)、
カニエ・ウェスト(2007年3月31日)、スティング(2000年10月16日)ら
ビッグ・ネームが関与しているというスーパー政治物件。で、彼女はワール
ドワイドなプロモに出ているらしい。なるほど痩身で綺麗なニコール嬢はカ
ラオケに合わせて、口パクではなくそれなりに2曲歌う。うち、1曲は男性
ダンサー陣と絡みながらのもので、担ぎあげられる場面も。
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