昨年(4月2日)からやっている、“スプリング・グルーヴ”。千葉県・
幕張メッセ。やれ花見はしなきゃいけないし、来週火曜夜からオーストラリ
ア行きで仕事山積みだ(会場で逃避モードに入り、車にも係わらずグビグビ
飲みたくなり、自制するのに一苦労)し、延々と会場にいるのは無理で、終
盤に出る3組だけを見にいく(つもりだったが)。

 往路、大井から有明にかけてものすごく高速が混んでた。東京ディズニー
ランドのへんはかなりな降雨。幕張についたときにはやんでいたけど。イヴ
ェントの全体像は去年と同様、さらに小さなヒップホップ・ステージが新設
され、そちらにはグランド・プーバ他が出たようだ。

 昨年はダミアン・マーリーが出たが、今年は兄のジギー・マーリーが出演
。彼が求めるレゲエ・ビヨンド表現に父親の曲も混ぜるが、違和感やイヤな
感じはなし。きっちりとパフォーマンス。アフリカっぽい音も出したギタリ
ストの一人は日本人だったよう。バック・コーラスの一人が可愛かったよう
な。20分押しておわった。

 そして、本来7時15分からローリン・ヒルが出てくるのはずだったが、会
場にまだ着ていないということで、トリのカニエ・ウェストが先に、予定時
間よりも25分早く、8時ちょうどに登場。ヒルは単独公演でも2時間ほど遅
れて始まったということだが、彼女そーゆーう人なの? そういやあ90年代
末だったかな、プロモーションで来日した彼女のパーティが開かれたことが
あって、和服を着た彼女と写真を撮ったことがあったな。あの頃は、初々し
かった。フロントライナー契約のカニエ・ウェストはよく先に出たな、と某
氏。ギャラ増しになったのかな? 

 着飾ったカニエ・ウェストのショウがさすが。白人のDJに加え、6人だ
かのストリングス・セクションを後ろに並べてのもの。加えて、2人のコー
ラスもいたか。ぶっといビートにカニエ・ウェストは肉声をとばし、そこに
ストリング音が絡む。声に迫力はないが、なんか思った以上にがちんこなノ
リを持つもの(でありつつ、ストリングス隊の存在が洒脱な通風口のような
ものにもなっている。その案配は絶妙ネ)で、彼が完全に実演と音盤を分け
ているのがよく判る。そして、総体としてはクールで、才ある人であること
をきっちりアピール。感心。こういう人が現代米国黒人音楽の舵取り役をや
っているのは素敵なこと。

 10時ちょいには東京にもどらなけばならなく、ローリン・ヒルを見るのは
断念。ちぇっ。風邪、ひいた。やばっ。


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