フアネス

2006年11月9日
 渋谷・アックス。ほぼ定時に出てきたコロンビア出身のスーパースターは
髪をバッサリ切っている。なんと、健康的な坊主頭。一瞬、誰かと思った。
でも、デビュ−作のときのPVを見るとけっこう短髪だったりするからなー
。なるほど、スリムで恰好いい。控え目な感じもあるが華をしかと持つ。ち
ょっと斜めな(?)ギターの持ち方はさぞや小僧のとき鏡の前でポーズをと
ったんではと思わせるか。声もちゃんと出ているし、とてもまっすぐな風情
を与えもして、すぐに信頼できる人だなあとも感じる。実際はどうか知らな
いが、それをあっさりと出せるのも才能なはずだ。ギタ−2、ベース、キー
ボード、ドラム、パーカッションという編成のバンドはちゃんと腕が立つ。
とくに、ドラム、パーカッションは効いている。本人はギターを持たないと
きもあるが、結構ソロをとったりもする。

 いいエスノ・ロックを送っているナ。米欧ロックに対する憧れと自分の出
自をうまく重ねた曲群は独特な臭みを持ち、コロンビアという属性を確実に
感じさせ、そこがいいのダと思わせる。が、その臭みのある表現を聞きなが
ら、彼がフツーの米国人だったらどう感じるのかなともふと思う。ドン臭
いと感じるか。ましてや日本人だったら? だって、日本的な臭みを持つロ
ックにぼくは往々にして拒否反応を示すはずだから。ウ−ム。頭や耳を柔ら
かくしなきゃと、ふと自戒。とともに、日本人の根を持つロック表現とは、
という問いに約53秒アタマを悩ます。が、目の前の好演にすぐにそんなクエ
スチョンも吹っ飛ぶ。マジ、質と味と気持ちのあるパフォーマンスだったと
思う。ぼくは多大な満足感を得た。

 客のラティーノ度数はなかなか高い。コロンビアの国旗を持参している人
、散見。へえ、カラフルな国旗なんだ(無知を恥じる)。で、あれれれえっ
てぐらいみんなフアネスに合わせて歌う。すごいっ。後半、客側からステー
ジに下着がぽんぽん投げ入れられる。ほほえましいっ。それ、彼のコンサー
トの倣わしのよう。最後はラテン濃度が高い曲をやり、クラーベの手拍子を
要求。みんな、それなりに応える。いいなっ。

 なお、この文章は富士通独自の親指シフト変換(ぼく、大愛好者なんです
う)ではなく、通常のローマ変換のキーで四苦八苦しながら打っている。普
段の5倍ぐらいは時間が掛かっているか。とともに、勢いで書けないので、
どうも文章のリズムがつかめない。もともと、気分でころころと文体が変わ
る人間だが、やはり違いは出ているだろうか。知人の感想求む。

コメント