久しぶりに復活なった、野外レゲエ・フェスティヴァル。同祭のホームペ
ージをひいても会場への地図やタイムテーブルなど出ておらず不安を抱かせ
るものであったが、まったく問題なし。ぼくは、レゲエ・フェスの心地よさ
を十分に満喫した。会場は横浜みなとみらい・新港埠頭特設ステージ。赤レ
ンガ倉庫の隣の先のほうで、場所は非常に便利。かつて、横須賀のほう(ジャ
パンスプラッシュ)でやってたときは遠かったもんなあ。

 晴天。ぼくはフレディ・マクレガーから見る。先に行っていた知人がいる
ところに合流。すでに、そのころには会場は満員。会場内ブロックに入りき
れない人が、会場の回りの売店などがあるスペースにとても沢山たむろ。会
場のキャパに対して、入場者が勝っている。だけど、そのことにあんまりい
らついている人がいないようだったのは、幸いだ。客の平均年齢はそんなに
低くない。そして、やっぱりロックのフェスとは雰囲気がぜんぜん違う。ゆ
るゆる。もっと、ピースフルで、横にいる人たちとのやりとりもジェントル
に仲良しぽく。大げさに言えば、ココニ来テイル人ハ皆友達、みたいな雰囲
気がただよっている。それは、ジャム・バンド系フェス以上だな。開放的で
、男女ともに肌の露出度が高い(水着基調の人も少なくない女性の場合は、
Tシャツ&ジーンズという恰好だと、重装備すぎて浮き気味に感じますね)
のも、夏フェスという気分をもりあげる。なんか、音楽以外の部分で、ぼく
はとても和めた。

 マクレガーに続き、ウェイン・ワンダー、ルチアーノ、ジミー・クリフ(
2004年9月5日)と次々にのど自慢が登場したわけだが、驚いたのはみんな
それぞれ自分のバンドを率いてパフォーマンスしていたこと。かつてレゲエ
のフェスというと、ハウス・バンドが二組いて、フロントに立つシンガーた
ちを交互にバックアップするという体裁がとられていたように思うが。とも
あれ、それはより密度の濃い実演に繋がるわけで、とても嬉しい。ジャマイ
カからやってきた人たちは総勢100人を超えているかもしれないが。それ
ぞれに好演、一番良かったのはときにメンフィス・ソウルみたいにもなるル
チアーノだったかな。

 それにしても、レゲエの人は歌も演奏もうまいなあと痛感。そして、レゲ
エのフェスはいいなあとも実感。いろんな趣向がこらされた今時のロック・
フェスと違ってステージは一つだけ。一つが終わると少しセット・チェンジ
の時間があって、また別のアーティストが登場する。それを、仲間同士で和
気あいあいと受け取る。音楽フェスなんて、それでいいのではないかと、ぼ
くは思ったりも。繰り返すが、それぐらいぼくの満喫度、楽しいなあという
思いは高かった。

 トリのジミー・クリフだけはアンコールがあって、そのときは他の出演者
も出てきて、皆でフィナーレ的に「ハーダー・ゼイ・カム」を歌う。場所が
場所だけに終演時刻厳守だったのだろうけど、午後8時1分前にきっちり終
わったのにはびっくり。ちゃんとしてるう。でも、どの人たちもきっちり自
分を出すパフォーマンスをしていて、時間を気づかってパフォーマンスして
いたという感じは全然なかったのだけど。


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