Nori Naraokas’93D

2006年8月8日
 ここにはベーシストも、ギタリストも一杯いるの知っているよ。みんな上が
りなよ、さあジャム・セッションだ! みたいな、MCとともに始まったアン
コールはお客が出演者の楽器を演奏し、肝心のメンバーの4人はステージ中
央で踊ってる。いやあこんな光景、初めて見た。

 ニューオリンズでずっと腕を磨いていた(ハリケーン来襲の直前から、NY
在住という)日本人ベースト率いるセッション・バンド。なんと、ドラマーは
ヴァイダ・ブルー(フィッシュのキーボード奏者のペイジ・マッコールとジ・
オールマン・ブラザーズのオテイル・バーブリッジとのトリオ・バンド)やザ
・ファンキー・ミーターズのラッセル・バティーステ、ギターは山岸潤史(19
99年8月5日、2000年12月7日、2001年7月16日、2004年3月30日)も認
めるというやはりあちら在住のノリ・キクタという日本人、そして、キーボー
ドは痩身長身白人のブライアン・クーガンという人。なんか同胞(彼ら、30代
ちょいと20代といった感じかな)ゴコロもくすぐられるし、嬉しい編成だな。

 場所は赤坂・Bフラット。入替えはないが、その前にすでに1件はいってい
た(某レコード会社を退職する役員プロデューサーを送る会。坂田明が司会を
つとめ、渡辺貞夫、日野テル<あるはずだが、変換の漢字見つからず。すみま
せん>正、小曽根真らいろんなミュージシャンたちが演奏する。六本木・スイ
ート・ベイジル139 )ので、セカンド・ステージから見る。普段と異なり、ス
テージ向かいの客席中央部は机や椅子は置かれておらず、スタンディングのダ
ンス・スペースになっている。ナラオカはジャズもやるようだが、ここでは全
編エレクトリックを手にする。冒頭、2曲はあまりニューオリンズが入ってい
ない(といっても、バティーステがドカスカ叩くとそういうニュアンスがほの
かに出てくるが)重めのファンク曲。ソロをあまり回さず、リフの延々の繰り
返し(そこから生まれる微妙なニュアスの追求)に終始してほしいと、ぼくは
少し思ったかも。途中から、日本人パーカッションが控えめに加わったりも。

 3曲目からは、「ヘイ・ポッカウェイ」「シシィ・ストラト」「アイコ・ア
イコ」のニューオリンズ・セカンドライン(ザ・ミーターズ)・ファンク名曲
を三連発。ひゃはははは。もう、歌は歌うし、MCも主にするし、バンドのリ
ーダーはバティーステと言ってもいいのでは? 

 あと1曲、グラハム・セントラル・ステーション風のリフを持つ曲を披露す
る。本編は45分ぐらいで幕。そして、その後に、バティーステのMCにより、
冒頭に書いたアンコールが始まったのだ。バティーステは演奏の最初のほうは
ドラムを叩いたのだが、日本人に変わるとまず音の大きさが全然違う。デカい
音を出せる奴は偉い、ニューオリンズにはそういう価値観がしかとあると思う
ことにした。そのバティーステは終始はしゃいでいて、他の楽器もつまみぐい
的に演奏したりも。演奏した日本人のなかでは女性キーボーディストが一番弾
けてたような気がした。翌日のギグは、横浜のサムズアップ。より、盛り上が
るんだろうなー。


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