本当はコロムビア出身のスーパースター/ポップ・ロッカー、フアネスの
1時間やる予定だというショーケース・ライヴ(渋谷・アックス)も見る予
定だったが、バンド機材のトラブルで開演が長引き、ライヴが始まる前に泣
く泣く会場を後にする。

 そして、南青山・ブルーノート東京で、80年代初頭からNYで活動するブ
ラジル人女性ジャズ・ピアニストのショウを見る。ここのところは、とって
も歌のほうに比重を置いているので、なんとなく聞いてみたくなった。で、
そのパフォーマンスに触れながら、不思議なヴォーカル表現だなと軽くうな
ずく。米国に渡る前はビニシウス・ジ・モライスやトッキーニョからの覚え
もめでたかったという彼女だが、過剰にボサノヴァに寄り添うでなく。かと
いって、通常のジャズ・ヴォーカルからも離れるし、不思議なクールネスを
持つ、大人のヴォーカル表現を彼女は淡々と展開するのだ。サンタナのカヴ
ァーでも知られる「オエ・コモ・ヴァ」やボブ・マーリーの「ジャミン」も
歌う。マーリー曲のほうは先日のモンティ・アレキサンダーもやってたな。

 サポートはECMとソロ契約を結ぶベーシストのマーク・ジョンソン(な
んか、曲によってはさりげなくハーモニー・ヴォーカルを取っていた)や武
石聡(2004年5月28日。弟はブランドン・ロスの来日公演に同行している
武石務;2005年6月8、9日)、そしてぼくは初めて聞く名前のルーベン・
デ・ラ・コーデ(ギター)。

 ところで、イリアスはブラジル人らしく、サッカーのワールドカップのこ
とにもMCで触れる。今回のW杯のことについて、ぼくはここであまり触れ
てないけど(前回は本当にのぼせていろんな事かいているもんなー)、それ
はワザとそうしている。現地に行こうと思ってて、チケット取り損ねて行く
のをやめにしたことでどこかでイジけ/サメてる自分がいるのだなー、多分
。でも、そんなに強いとは思っていなかったものの、現地で日本の体たらく
を見てたら、一人フーリガンになりたくもなるよなあ。ぼくの本能が今回は
日本に踏みとどまらせたと思いたい。

 ぼくがブタと憎まれ口をきいている友人が飼っている猫(名前は、小太郎
という)は、ここのところロナウドと呼ばれている。

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