渋谷・デセオでの深夜イヴェント。1時半ぐらいにまず出てきたのは、ソ
ニック・ユース(2001年2月20日)とも付き合いを持つ、ベイエリアの
女性トリオのイレイス・イラータ。おお、いいぢゃん。まず音に触れて思い
出したのはザ・スリッツ。しなやかで、物事の正解は一つじゃなく、私たち
は私たちなりに閃きのある音楽をやってやるワ的な感覚がそう感じさせるの
か。だが、彼女たちのほうがもっと強く、太い。そして、迸ってもいる。ア
ルバムを聞くとヘタウマなところもあるが、実にしっかりした音を出す。ギ
ターと歌担当のお姉さんは一部、トンペットを吹いたりも。フィッシュボー
ン(2000年7月28日、2000年10月30日)のアンジェロみたいで胸キュン
しちゃうじゃないか。クアトロ単独でやってもいいグループ、という感想を
持ちました。

 そして、日本人バンドのルミナス・オレンジ。ギターを弾きながら歌う女
性の単独ユニットというが、サポートのバンドともよくかみ合い、確かな世
界を送りだす。シューゲイザー系著名バンドらしいが、ぼくはシカゴ音響派
との相似性をたぶんに感じたりもしました。

 そして、ドイツからやってきた、名士とも言えるだろうダモ鈴木(1999年
9月22日)。原稿では触れていないが、ケルン(2004年6月2日)で
会ったとき名刺を渡させていただいたら、一斉メールながらいろいろとツア
ー・デート等を送ってくれる律儀な人。この晩は、日本の2管つきバンドと
のセッション。相変わらず、朗々とした歌声。ビートは定型だが、たぶんに
インプロヴィゼーショナルとも言えるのか。ある曲はエリントンの「シング
、シング、シング」みたい旋律でもって彼は歌う。座って飲みたくなったの
で途中で退出。そのあと、8時まで飲み屋で飲んじゃうとは……。

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