オマール・ソーサ

2005年9月24日
 もう、見るたびに設定が違う。けっこう毎年来ている(2001年8月24日、
2002年7月22日、2004年8月2日)が、それが必然性があり、ちゃ
んと毎回みるべき人と痛感する。今回は電気ベースとドラムス、そしてスペ
シャル・ゲストとして元JBズ〜JBホーンズのテナー・サックス奏者のピ
ー・ウィ・エリスが加わるという編成による。南青山・ブルーノート東京、
セカンド。

 ソーサはグランド・ピアノ中心ながら、フェンダー・ローズ(その必然性
のない音で弾いていたな)やコントローラー他を用い効果音もいろいろ出す
。リズム隊もちょい変則的で、みんな肉声も出す。総じては、なんとも説明
に困る、とりとめのない電波系表現……。確か2曲目以降にピー・ウィーは
加わり、以後ずっと協調したわけだが、悠然とそのちょい変てこジャズ/フ
ュージョン表現に寄り添う。もう、メンバーのように。彼も不思議な実力者
だな。そして、随時その“不思議”は“音楽の素敵”に転化していたわけで
、ふふっと聞いちゃうのだ。組曲のように連なる感じを持つ構成で、全体と
しては1時間半を軽く超える演奏時間。でも、当然のことながら、ぜんぜん
その時間を感じさせず。もっともっと、と言いたくなる。

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