26歳の、生まれは東海岸側のほうながらサンディエゴをベ
ースとする、ポップな優男シンガー・ソングライター。昨年
に取材したときに「僕の観客は女性ばかり。僕のショウに来
ると女性がいるということで、徐々に男性の客も来るように
なった」と言っていたが、なるほど女性客が多い。けっこう
、渋谷・Oイースト内(この日は会場の上階から客を入れて
いた)には黄色い声援飛んでいましたね。ただ、歌詞をとち
ってもキャーって感じで、本人もならばOKという感じであ
まり悪びれた様子を見せないのはバツ。

 興味深いと言えば、彼はジャム・バンド・ミュージックに
憧れを持っていて、ライヴの録音もその流儀に倣い自由に許
容している。自分の音楽性はジャム・バンドとは違うと認め
つつも。そしたら、03年版のボナルー・フェスの完成度の高
いライヴ盤にも彼のパフォーマンスが収められていたのには
ビックリ。やっぱ音楽性ではなく、その手のプロモーターと
付き合いを持つかどうかが、ジャム・バンド・ミュージック
に近いかどうかの分岐点でしょう。ともあれ、さすがジャム
・バンドに憧れを持つだけあって、けっこう腕の立つバンド
(ギター、ベース、ドラム、キーボード、パーカッション)
を率いていましたね。で、スキャットをかましたりとか、け
っこうバンドとやり取りをしたいという意思も曲によっては
滲ませていた。

 青く、まだまだなところも目についたけど、ダッシュボー
ド・コンフェッショナルよりは違和感なく接っせたか。途中
で、ホール&オーツのヒット曲「アイ・キャント・ゴー・フ
ォー・ザット(ノー・キャン・ドゥー)」(下町兄弟の「結
婚しないシンドローム」もこの曲の有名リフを用いている。
それ、発表されてから10年以上たつな)をあっけらかんとコ
ピーっぽくフルでやったのにはびっくり。高校を出るまでは
ギターを弾いたことがなく、カラオケでマドンナやマイケル
を歌っていたんだよ〜ん、と言っていたのを思い出した。ん
ーやっぱし、よく分からん奴。

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