在シカゴと、アリゾナ。ながら、ともにスリル・ジョッキ
ーに所属する二組のジョイント公演、渋谷・ガボウルという
、古いビルの地下にあるカフェのような所で。客の外国人比
率が高い。なぜか、南アメリカのほうの血が入っているよう
な人が少なくないと思えたのは気のせいか。

 まず、キャリフォン。ステージ高がない場所なので、やっ
ている様はあんまし見えない。どうやら、選抜体(4分の2
)によるパフォーマンスらしい。基本はギターの弾き語りに
ドラム、そこにCDで聞けるものの7分の1ぐらいの効果音
が入るといった感じか。零れてくる音を聞けるだけでやっぱ
りいいナ、と素直に思わずにはいられない実演。まず、根本
になる曲がいい。とにかく、ゲキ渋の都会的な歌(彼らのこ
とを示すのにカントリーという言葉を用いる人がいるけど、
やはりぼくにはそのデリカシーのなかさが分かりません)が
質があるし、控えめながら、今のなかで異彩を放ちたいとい
う不思議音の味付けも良質。聞きながら、ぼくは彼らの新作
『ヘロン・キング・ブルース』を04年のロックのベスト10に
入れるんだろうナという気持ちを新たにしました。ちらりと
見えた顔は、いかにもの、ケンカ弱そうな丹精な青年顔なり


 そして、ジャイアント・サンドのハウ・ゲルプ。こちらは
一人でギター(ときにピアノも)の弾き語り。渋さとやんち
ゃさの、一人ごった煮。でも、どうやっているのか、ときど
き乱暴にサンプリング音/効果音が差し込んだりも。マイル
スのペット音との共演なんてのもやった。で、こちらはキャ
リフォンと比べると破格にがらっぱちで開放的、客席とのや
り取りがある実演を見せていく。人間くさいというか、変テ
コ、というか。言葉が分からない人間にとっては、ダレると
ころもあったが、やはり興味深い人であるのは間違いない。

 最後には、3人一緒に1曲。彼らはこの面子でイタリア等
を回ってきたのだという。

                

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