R.I.P.フローリアン・シュナイダー(1947年4月7日 - 2020年)
2020年5月7日 音楽 デゥッセルドルフ郊外の音大仲間であるファルフ・ヒュッターとともに1960年代末にクラフトワーク(2002年12月13日)を組んだフローリアン・シュナイダーが癌で亡くなった。誕生日を過ぎてちょいとのことなので、73歳だった。裕福な家庭の出であり(実際、そういう容貌でしたね)、ドイツのもう一つのヒップさを感じさせる人であったか。また、バウハウスとか、やはりドイツのアートな流れを感じさせもした? 彼は、2000年代後期にクラフトワークを脱退していた。
当初は鍵盤(ヒュッターが弾いた)はわりと控えめで、アナログ度も高いミュージック・コンクレート要素やアヴァンギャルド性やアンビエント傾向を抱えた表現(シュナイダーはフルートやヴァイオリンを弾いていた)をやっていたが、今ぼくが彼らを聞くなら、工事のパイロンをジャケ絵に出した初期2枚に示唆を受けるかな? 当時のフルートを聞いて、ぼくはユセフ・ラティーフのそれを思い出したことがある。あの頃から、彼は“鼓動”とも言うべき要件にも自覚的だった。
とはいえ、よりエレクトロ度数を高め、ヴォイスなども一部使い分かりやすさを出した『アウトバーン』(フォリップス、1974年)はリアル・タイムで聞いたので印象は強い。いろんな部分でイっていたあのアルバム、意外なところではジョー・ジャクソンの『ナイト&デイ』(A&M、1982年)にその尻尾を見つけることができる。同作収録の「ステッピン・アウト」のリフやビート感、およびNYのブロックを過ぎると雰囲気が変わることを表す曲群の全体の連続性などを聞くと、ぼくはそう感じてしまう。
やはり同作の印象は強かったんだろう、車好きだったためもあり、大学生のころドイツのアウトバーンを200キロでぶっ飛ばす、という願いを持っていたこともあったな。話はそれるが、スティーヴ・ウィンウッド(2003年7月27日)がマッスル・ショールズの奏者たちを雇って行なった欧州ツアーのライヴ・アルバムに『オン・ザ・ロード』(アイランド、1973年)がある。実はそれ、ドイツ楽旅をソースとするもので、ジャケット・カヴァーはアウトバーンを趣味良くグラフィック処理したものが使われた。ぼくはトラフィックのそれが、クラフトワークの『アウトバーン』のジャケット・カヴァーにぴったりだと常々思っている。
アフリカ・バンバータがぞっこんだった『トランス・ヨーロッパ・エクスプレス』(クリング・クラング、1977年)あたりから、聞くものや興味が増えちゃってぼくはあまり彼らを追うことはなくなってしまった。だが、影響を受けた担い手は山のよう&サンプリング需要もたっぷり。まさしく音楽に新しい局面を差し出した、偉大な個性派でした。
▶︎過去の、クラフトワーク 13日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
▶︎過去の、スティーヴ・ウィンウッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm フジ・ロック
▶︎過去の、マッスル・ショールズを扱う映画
https://43142.diarynote.jp/201406270933515875/
当初は鍵盤(ヒュッターが弾いた)はわりと控えめで、アナログ度も高いミュージック・コンクレート要素やアヴァンギャルド性やアンビエント傾向を抱えた表現(シュナイダーはフルートやヴァイオリンを弾いていた)をやっていたが、今ぼくが彼らを聞くなら、工事のパイロンをジャケ絵に出した初期2枚に示唆を受けるかな? 当時のフルートを聞いて、ぼくはユセフ・ラティーフのそれを思い出したことがある。あの頃から、彼は“鼓動”とも言うべき要件にも自覚的だった。
とはいえ、よりエレクトロ度数を高め、ヴォイスなども一部使い分かりやすさを出した『アウトバーン』(フォリップス、1974年)はリアル・タイムで聞いたので印象は強い。いろんな部分でイっていたあのアルバム、意外なところではジョー・ジャクソンの『ナイト&デイ』(A&M、1982年)にその尻尾を見つけることができる。同作収録の「ステッピン・アウト」のリフやビート感、およびNYのブロックを過ぎると雰囲気が変わることを表す曲群の全体の連続性などを聞くと、ぼくはそう感じてしまう。
やはり同作の印象は強かったんだろう、車好きだったためもあり、大学生のころドイツのアウトバーンを200キロでぶっ飛ばす、という願いを持っていたこともあったな。話はそれるが、スティーヴ・ウィンウッド(2003年7月27日)がマッスル・ショールズの奏者たちを雇って行なった欧州ツアーのライヴ・アルバムに『オン・ザ・ロード』(アイランド、1973年)がある。実はそれ、ドイツ楽旅をソースとするもので、ジャケット・カヴァーはアウトバーンを趣味良くグラフィック処理したものが使われた。ぼくはトラフィックのそれが、クラフトワークの『アウトバーン』のジャケット・カヴァーにぴったりだと常々思っている。
アフリカ・バンバータがぞっこんだった『トランス・ヨーロッパ・エクスプレス』(クリング・クラング、1977年)あたりから、聞くものや興味が増えちゃってぼくはあまり彼らを追うことはなくなってしまった。だが、影響を受けた担い手は山のよう&サンプリング需要もたっぷり。まさしく音楽に新しい局面を差し出した、偉大な個性派でした。
▶︎過去の、クラフトワーク 13日
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
▶︎過去の、スティーヴ・ウィンウッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm フジ・ロック
▶︎過去の、マッスル・ショールズを扱う映画
https://43142.diarynote.jp/201406270933515875/
コメント