シルビア・ペレス・クルス
2019年10月10日 音楽 やったー。また、スペインの輝ける才能(2018年5月11日)が今年もやってきた。今回はピアニストのマルコ・メスキーダ(1987年生まれ)とのデュオによるもの。ここのところペレス・クルスは彼とのライヴを続けており、彼女の次のアルバムは、一環のツアーで抑えたものをソースとするライヴ・アルバムになるようだ。
まず、共演者のメスキーダがペレス・クルスに見合う奏者であることをすぐに了解。間(ま)を適切に抱えつつ、泉がこんこんと湧くような質感を持つ指さばきに深くうなずく。音のダイナミクスも、ブリリアント! ソロ・ピアノ作を複数出しているという事実にも大きく納得だな。フラメンコ・ギター奏者とのデュオ、モーリス・ラヴェル(バスク系フランス人ですね)曲をジャズ化したものまでいろんなアルバムを出してもいて、同国ジャズの希望の人であるというのもすぐに了解。というか、彼は米国のフレッシュ・サウンドからリーダー作も出していて、アメリカにも進出している。また、ステファーノ・ボラーニ(2006年11月3日、2007年5月14日)のトリオにも入っていたことがあるデンマーク人ベーシストのイェスパー・ボディルセンのトリオ作で弾いたこともあった。
そんな彼の伴奏のもと、ペレス・クルスは思うまま題材を探り、思うまま肉声を重ねる。その強弱のダイナミクスは弦楽五重奏を連れてきた前回ライヴ以上。今回はけっこう声を張り上げる局面もあり。英語曲はスタンダードの「マイ・ファニー・ヴェレンタイン」、サイモン&ガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」、レディオヘッド(2001年10月4日、2004年4月18日、2008年10月4日、2016年8月21日)の「ノー・サプライゼズ」の3つだったか。
先にピアノとのデュオと書いたが、数曲はペレス・クルスはアコースティック・ギターを弾きながら歌う。そして、会場にはグランド・ピアノとともにアップライト・ピアノが置かれており、メスキーダはくぐもった音色を持つそちらを弾く場合もあった。また、メスキーダがグランド、ペレス・クルスがアップライトを一緒に弾く場面もあり。
アンコールの1曲目は、メスキーダが4歳のときにおばあちゃんに買ってもらったというおもちゃのピアノを弾き、それに合わせて彼女は歌う。それが、先に触れたレディオヘッド曲でした。
片足は地元の大地を踏みしめ、もう片方は自由に、好奇心旺盛に外の世界に踏み出す。言葉にすると普通だが、彼女はそれをなんとも個性豊かに、鮮やかにやりきる。そんな素敵なことって、あるかい?
▶︎過去の、シルビア・ペレス・クルス
https://43142.diarynote.jp/201805121754429711/
▶︎過去の、ステファーノ・ボラーニ
https://43142.diarynote.jp/200611071310280000/
https://43142.diarynote.jp/200705181811010000/
▶過去の、レディオヘッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200404180058130000/
http://43142.diarynote.jp/200810061856366600/
https://43142.diarynote.jp/201608241301049887/
<今日の、真心>
そっちの方でも、破格というしかないものを2人は出していた。「今日は来てくれてありがとう。日本語ができなくごめんなさい」云々というMCをまず冒頭にするし、その発言の機会はメスキーダーにも与えられた。そして、そんなここでライヴをできてうれしいっというヴァイブは公演中終始満ちていた。アンコールの2曲めはメスキーダの曲で、歌詞は冒頭の日本語MCに近いものをメロディに乗せる日本語曲だった。彼女たちは今回の東京公演に際し、ポスト・カードを印刷してきて、終演後にはそれを配った。
そんな真心と才能が呼応しあう公演に触れながら、この編成で出る予定にあるライヴ盤に、ブルーノート東京のソースが数多く収録されないものかと思う。とともに、メスキーニのリーダー公演ももたれたりはしないだろうか。少しクラシック臭が出るところは好みが分かれるかもしれないが、聞きてー。
まず、共演者のメスキーダがペレス・クルスに見合う奏者であることをすぐに了解。間(ま)を適切に抱えつつ、泉がこんこんと湧くような質感を持つ指さばきに深くうなずく。音のダイナミクスも、ブリリアント! ソロ・ピアノ作を複数出しているという事実にも大きく納得だな。フラメンコ・ギター奏者とのデュオ、モーリス・ラヴェル(バスク系フランス人ですね)曲をジャズ化したものまでいろんなアルバムを出してもいて、同国ジャズの希望の人であるというのもすぐに了解。というか、彼は米国のフレッシュ・サウンドからリーダー作も出していて、アメリカにも進出している。また、ステファーノ・ボラーニ(2006年11月3日、2007年5月14日)のトリオにも入っていたことがあるデンマーク人ベーシストのイェスパー・ボディルセンのトリオ作で弾いたこともあった。
そんな彼の伴奏のもと、ペレス・クルスは思うまま題材を探り、思うまま肉声を重ねる。その強弱のダイナミクスは弦楽五重奏を連れてきた前回ライヴ以上。今回はけっこう声を張り上げる局面もあり。英語曲はスタンダードの「マイ・ファニー・ヴェレンタイン」、サイモン&ガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」、レディオヘッド(2001年10月4日、2004年4月18日、2008年10月4日、2016年8月21日)の「ノー・サプライゼズ」の3つだったか。
先にピアノとのデュオと書いたが、数曲はペレス・クルスはアコースティック・ギターを弾きながら歌う。そして、会場にはグランド・ピアノとともにアップライト・ピアノが置かれており、メスキーダはくぐもった音色を持つそちらを弾く場合もあった。また、メスキーダがグランド、ペレス・クルスがアップライトを一緒に弾く場面もあり。
アンコールの1曲目は、メスキーダが4歳のときにおばあちゃんに買ってもらったというおもちゃのピアノを弾き、それに合わせて彼女は歌う。それが、先に触れたレディオヘッド曲でした。
片足は地元の大地を踏みしめ、もう片方は自由に、好奇心旺盛に外の世界に踏み出す。言葉にすると普通だが、彼女はそれをなんとも個性豊かに、鮮やかにやりきる。そんな素敵なことって、あるかい?
▶︎過去の、シルビア・ペレス・クルス
https://43142.diarynote.jp/201805121754429711/
▶︎過去の、ステファーノ・ボラーニ
https://43142.diarynote.jp/200611071310280000/
https://43142.diarynote.jp/200705181811010000/
▶過去の、レディオヘッド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200404180058130000/
http://43142.diarynote.jp/200810061856366600/
https://43142.diarynote.jp/201608241301049887/
<今日の、真心>
そっちの方でも、破格というしかないものを2人は出していた。「今日は来てくれてありがとう。日本語ができなくごめんなさい」云々というMCをまず冒頭にするし、その発言の機会はメスキーダーにも与えられた。そして、そんなここでライヴをできてうれしいっというヴァイブは公演中終始満ちていた。アンコールの2曲めはメスキーダの曲で、歌詞は冒頭の日本語MCに近いものをメロディに乗せる日本語曲だった。彼女たちは今回の東京公演に際し、ポスト・カードを印刷してきて、終演後にはそれを配った。
そんな真心と才能が呼応しあう公演に触れながら、この編成で出る予定にあるライヴ盤に、ブルーノート東京のソースが数多く収録されないものかと思う。とともに、メスキーニのリーダー公演ももたれたりはしないだろうか。少しクラシック臭が出るところは好みが分かれるかもしれないが、聞きてー。
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