カメルーン出身ベーシスト/シンガーのリチャード・ボナ(2000年12月6日、2002年1月9日、2002年9月19日、2002年12月14日、2004年12月15日、2006年2月16日、2008年10月19日、2010年2月5日、2010年6月6日、2011年1月25日、2012年5月14日、2012年12月15日、2013年12月2日、2015年1月9日、2015年1月11日、2016年7月31日、2017年10月31日)の実演は、ここ近2回の来日公演で披露していたキューバ系奏者を擁する“マンデカン・クバーノ”を卒業してのもの。今回はキューバ人トランペッターのデニス・エルナンデス(2016年7月31日、2017年10月31日)、イタリア人ギタリストのシロ・マンナ、フランス人キーボード奏者のミッシェル・ルコック、フランス人ドラマーのアーチバルト・リゴニエールが同行した。
なるほど、トランペッターこそ前プロジェクトからの留任だが、他は新任で白人プレイヤー。欧州出身の面々は、ニューヨーク在住なのだろうか。とにかく、各人の腕はとても確かであるのはその腹八分目的な無駄な力が抜けた演奏に接すればすぐにわかる。電気ピアノ音と電気ギター音の重なりはなんか都会的で、とても魅力的だと思った。とくに、2006年発表のオリジナルにおいてはジョン・レジェンド(2005年5月8日)をフィーチャーしていた「ティキ」は素晴らしかった。うっとり。ボナは5弦フレットレスの電気ベース一本で通す。指の力強いのだろう、場合によってはフレッテッドみたいな音がでるよな。ともあれ、かつてほど、技巧を前に出すという場面はなくなったが、そこには5000ccの車で70キロで動くような途方もない余裕があると書けるかもしれぬ。
ほとんど旧曲の再披露だったはずだが(ソニー時代の1990年代後期の曲、さらには当時のNHK「みんなのうた」に提供した曲のさわりも歌う。その日本語の作詞をしたのは、中村善郎〜(2004年5月13日、2018年3月8日〜だった。また、おなじみウェザー・リポート/ジャコ・パスとリアスのカヴァー「ティーン・タウン」も当然のようにやる)、その総体はコスモポリタン環境で育まれる成熟と野生と技とウィットが交錯するポップ・フュージョンと言えようか。1曲、パット・メセニー(1999年12月15日、2002年9月19日、2010年6月12日、2012年1月25日、2012年3月3日、2013年5月21日、2015年9月27日、2016年9月3日)みたいな広がるサウンド・スケイプを描いていく曲もあったが、考えてみれはボナはリーダー・デビュー後、メセニーのグループに入ったこともあったんだよな。
南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。身軽だけど味あるファルセット・ヴォイスを中央に置く、ボナが考える豊穣なアーバン・ミュージックを紡いでいるように、ぼくには思えた。新しいプロットには入ったことを提示できて機嫌がよかったのか、ぼくが見たショウは90分ごえのパフォーマンス時間。アンコールは一人で行なったが、最初はなんとエレクトリック・ピアノを弾く。次に来るとき僕はピアノ奏者だよ、みたいなこともその際に発していたが、これはお初であった。
▶過去の、リチャード・ボナ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm
http://43142.diarynote.jp/200412212102130000/
http://43142.diarynote.jp/200602171950040000/
http://43142.diarynote.jp/200810211839169096/
http://43142.diarynote.jp/201002072246423695/
http://43142.diarynote.jp/201006071818281946/
http://43142.diarynote.jp/201102081256565179/
http://43142.diarynote.jp/201205221056242128/
http://43142.diarynote.jp/201212171647134119/
http://43142.diarynote.jp/201312171132096072/
http://43142.diarynote.jp/201501131019359012/
http://43142.diarynote.jp/201501131648401181/
http://43142.diarynote.jp/201608020805158759/
https://43142.diarynote.jp/201711020709222163/
▶︎過去の、デニス・エルナンデス
https://43142.diarynote.jp/201608020805158759/
https://43142.diarynote.jp/201711020709222163/
▶過去の、ジョン・レジェンド
http://43142.diarynote.jp/200505141714260000/
▶︎過去の、中村善郎
http://43142.diarynote.jp/200405101355540000/
https://43142.diarynote.jp/201803091807511062/
▶過去の、パット・メセニー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201006181520054406/
http://43142.diarynote.jp/201201271245417497/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201305260927026044/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335
https://43142.diarynote.jp/201609201032322395/
<今日の、ナイス・ガイ>
日本語を散りばめた人懐こいMCはこれまでどおり。彼は日本の最終公演を13日に名古屋で公演をやり、その後は15日のワルシャワ公演を皮切りに欧州ツアーに入る。メセニー・グループ『スピーキング・オブ・ナウ』(ワーナー、2002年)に関われて光栄だったが、延々と続くツアーにはさすが終盤辟易しちゃったと言っていたことがあったよな。でも、あんたもたいがいハードやん。彼に最後にインタヴューしたのはもう10年以上前になるが、なんか2、3年前にしたような気分になるのは、その物腰のフランクさからか。好漢に幸あれ、であります。
なるほど、トランペッターこそ前プロジェクトからの留任だが、他は新任で白人プレイヤー。欧州出身の面々は、ニューヨーク在住なのだろうか。とにかく、各人の腕はとても確かであるのはその腹八分目的な無駄な力が抜けた演奏に接すればすぐにわかる。電気ピアノ音と電気ギター音の重なりはなんか都会的で、とても魅力的だと思った。とくに、2006年発表のオリジナルにおいてはジョン・レジェンド(2005年5月8日)をフィーチャーしていた「ティキ」は素晴らしかった。うっとり。ボナは5弦フレットレスの電気ベース一本で通す。指の力強いのだろう、場合によってはフレッテッドみたいな音がでるよな。ともあれ、かつてほど、技巧を前に出すという場面はなくなったが、そこには5000ccの車で70キロで動くような途方もない余裕があると書けるかもしれぬ。
ほとんど旧曲の再披露だったはずだが(ソニー時代の1990年代後期の曲、さらには当時のNHK「みんなのうた」に提供した曲のさわりも歌う。その日本語の作詞をしたのは、中村善郎〜(2004年5月13日、2018年3月8日〜だった。また、おなじみウェザー・リポート/ジャコ・パスとリアスのカヴァー「ティーン・タウン」も当然のようにやる)、その総体はコスモポリタン環境で育まれる成熟と野生と技とウィットが交錯するポップ・フュージョンと言えようか。1曲、パット・メセニー(1999年12月15日、2002年9月19日、2010年6月12日、2012年1月25日、2012年3月3日、2013年5月21日、2015年9月27日、2016年9月3日)みたいな広がるサウンド・スケイプを描いていく曲もあったが、考えてみれはボナはリーダー・デビュー後、メセニーのグループに入ったこともあったんだよな。
南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。身軽だけど味あるファルセット・ヴォイスを中央に置く、ボナが考える豊穣なアーバン・ミュージックを紡いでいるように、ぼくには思えた。新しいプロットには入ったことを提示できて機嫌がよかったのか、ぼくが見たショウは90分ごえのパフォーマンス時間。アンコールは一人で行なったが、最初はなんとエレクトリック・ピアノを弾く。次に来るとき僕はピアノ奏者だよ、みたいなこともその際に発していたが、これはお初であった。
▶過去の、リチャード・ボナ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm
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▶︎過去の、デニス・エルナンデス
https://43142.diarynote.jp/201608020805158759/
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▶過去の、ジョン・レジェンド
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▶︎過去の、中村善郎
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https://43142.diarynote.jp/201803091807511062/
▶過去の、パット・メセニー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
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<今日の、ナイス・ガイ>
日本語を散りばめた人懐こいMCはこれまでどおり。彼は日本の最終公演を13日に名古屋で公演をやり、その後は15日のワルシャワ公演を皮切りに欧州ツアーに入る。メセニー・グループ『スピーキング・オブ・ナウ』(ワーナー、2002年)に関われて光栄だったが、延々と続くツアーにはさすが終盤辟易しちゃったと言っていたことがあったよな。でも、あんたもたいがいハードやん。彼に最後にインタヴューしたのはもう10年以上前になるが、なんか2、3年前にしたような気分になるのは、その物腰のフランクさからか。好漢に幸あれ、であります。
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