天気のいい昼下がりに、仏人ロッカーのガエル・バズウェル(2017年9月15日)を、府中駅南口けやき並木通りの野外ステージで見る。なんでも府中市はラグビーの街だそうで、「イングランド&フランス ラグビーフェスティバル in 府中」という催しへの出演。大阪で5つのギグを持ったあとの東京で唯一のパフォーマンスで、今回は彼女のバンドのドラマーのスティーヴ・ベルモントとの二人でことをこなす。アコースティック・ギターを弾きながら歌うバズウェルを、ベルモントはシンバル代わりのシェイカーとスネア代わりのボンゴとバスドラ代わりのキックで叩くタンバリンの3つでサポート。そのシンプル&アコースティックな設定だと、バズウェルの毅然とした歌の良さを猛烈に実感。偶然が導くものであったが、昨年彼女たちと仲良くなり、応援していることに間違いはなかったと大きく頷く。彼女が持つブルージィさもより直裁に顕れ、訴求力あり。これは、彼女を知らない通行人をも引き止めるものだとも思った。一般の層を相手にしているためか、彼女はフランス語曲も2、3曲歌う。でも、ロッキンしていて、その効き味はそれほど英語と離れていないと確認した。

 ライヴ後、バズウェルたちと再会を喜び合う。なんだかんだ3時間弱、やあやあやあ。改めて確認したが、彼女のファミリー・ネームはビュズエルではなく、バズウェルと発音。アイルランド系なのだそう。この夏は3週間アメリカにいた彼女たちだが、6月にはリンゴ・スターのフランス公演のオープニング・アクトを務めたそうで、見せてくれた写真が綺麗だった。米国から戻り、その10日後に訪日したが、関空に降りるはずが台風のため成田着となってしまい大変だったそう。次作は英国録音になるかもしれないとのこと。実はベルモントはスティーヴ・ガッドの大ファンで、彼が出演するブルーノート東京にこの後二人で行くと言っていた。彼、帰国後にラッキー・ピーターソン(2016年4月10日)のライヴのサポートするそう。

▶︎過去の、ガエル・バズウェル
http://43142.diarynote.jp/201709160841239914/
▶︎過去の、ラッキー・ピーターソン
http://43142.diarynote.jp/201604190912403018/

 そんな彼女たちと別れ、代官山・UNITへ。フランス関連団体がくんでいるような「FESTIVAL TANDEM」に周り、いくつもの出演者がいるなか、フランス人ラッパーのソピコと、仏人シンガー・ソングライターのアルバン・ドゥ・ラ・シモーヌを見る。前者はギターを持ち弾き語りラップをすることで知られるとのことだが、この晩の一人によるパフォーマンスは自分でPC音を流し、ラップする。何を言っているのかは皆目わからなかったが、フランス語の語感がきちっと立っていた印象を受けた。一方のシモーヌはキーボードを弾きながら歌う当人に加え、ヴァイオリンとチェロ(この二人は女性)、そしてギターと打楽器を担当者の3人がサポート。ほんわかした質感を持つ、いかにもフランス的機微を感じさせるソフト・ポップを聞かせる。ヴァイオリン奏者とデュエットなどもあった。

<今日の、お初>
 おお、この日触れた3人はフランス人。なにげな、フランスの日であったのだな。府中には初めて行く。けやき並木通りはなかなか立派なストリートだった。実は、こっちのほうには(も)疎く、ぼくは府中と調布の区別がずっとついていなかった。

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