六本木一丁目のスェーデン大使館公邸で持たれた、スウェーデンのアカペラのコーラス・グループであるザ・リアル・グループを囲むパーティに行く。1984年に結成され、アルバム数と来日数はけっこうなものになるはずだ。いろいろ構成員は変わってきているようだが、現在は女性2人、男性3人で活動している。

 お酒と食べ物のサーヴがされる前に、面々が歌を披露する。男性の一人がベース音、もう一人はヒューマン・ボート・ボックスを担当。そのビート音担当者はオリジナル・メンバーであるよう。そんな彼らはいろいろと噛み合いに留意した、どこかスカンジナヴィア感覚をにじませるコーラスを聞かせる。その様は楚々と言える場合もあるのだが、そんな単純なものではなく、一部は動きにも留意しつつ歌声を聴かせるし、ちらり笑顔なユーモアも感じさせる場合もあるし、その多彩な歌の重ね方はへ〜えという感じ。そういえば、専属の女性エンジニアを同行させていて、彼女はけっこう各人のリヴァーブの利かせ方をコントロールしていたよう。そういう細かい調整もまた介する肉声表現なのだ。とともに、5人がそれぞれ紳士淑女というか、分別を持った温厚なオトナという感じをおおいに滲ませていて、それも大きくそのコーラス表現にはプラスとなる。

 最後の曲は、大ピアニストであるビル・エヴァンスの超絶有名曲「ワルツ・フォー・デビー」をスウェーデン人ジャズ歌手のモニカ・ゼタールンドが母国語で歌ったヴァージョン(http://43142.diarynote.jp/201409091015492136/ の下の方を参照のこと)をジャジーに開いた。

<この1週間で、3度も六本木一丁目駅に降りる>
 そういえば、先週は取材で虎ノ門・ホテルオークラにも行ったのだけど、本館は立て換え中ながら、サウス・ウィングと名乗っていたこともある別館はちゃんと営業しているんだな。とはいえ、建て替え中に多くの従業員はどうしているのか? 各地の系列ホテルにまわされるのだろうか? オリジナルの営業開始は1962年のようだが、よくあんな不便な場所に立てたと思う。来年9月に再開業した際に本館は41階だてとなり、別館はヘリテージ・ウィングと名前が変えられるらしい。1964年のオリンピックに向け建てられ(その五輪選手村の食堂はここが請け負ったらしい)、2020年のオリンピックに向けて、また新装開館する。言わずと知れた日本を代表するホテルだが、オリンピックと何かと繋がったホテルなんだな。その別館の道路を挟んだはす向かいにはスペイン大使館があり、フラメンコ・ギタリストのカニサレス(2013年12月18日、2015年9月26日)を囲むパーティのためやはり先週にその大使公邸に行った。そこには、いかにもスタイリッシュな部屋がたくさんあり、出入り自由だったので、思わず知人と写真をそこで撮り合ってしまった。そして、そのまたはす向かい(つまりオークラと同じ側)には、今日行ったスウェーデン大使館がある。大使が冒頭で挨拶をしたのだが、かなりお茶目な言い回しをしたりして、とてもチャーミング。同国と日本は、国交関係樹立150周年だそうだ。この晩は明日午前中からインタヴュー仕事が入っているので、過剰に飲まなかった。←よっプロと自賛する自分がいるが、かつてはそんなの気にせず、お酒が残ろうがなんだろうが十全に取材をしていたよな。そういう部分、年をとったと思うべきであるのか。
▶︎過去の、カニサレス
http://43142.diarynote.jp/201312191824334317/
http://43142.diarynote.jp/201509291629428595/
http://43142.diarynote.jp/201709261224016977/ 出演している映画

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