ICE STATION
2017年2月10日 音楽 氷をテーマとする作品を発表しているミシェル・ノアクという豪州出身ロンドン在住のマルチ美術家がプロデュースする音楽イヴェント。北極圏の環境問題を音楽を通して提起しようとするもので、その初回公演はその意図に賛同する米英のミュージシャンを招き、ノルウェーの北極圏にある小さな街で持たれた。京都、そして東京2夜で持たれた今回の日本編は、その第2回となる。渋谷・WWW。
まず、グリーンランドの国民的ロック・バンドであるナヌーク(2015年3月26日、2016年11月6日)がパフォーマンスする。バンドの5人全員、髪の毛は黒色だ。
面々のステージ上の様だけで、ほのぼの〜ナチュラルないい人佇まいに溢れていて、なんか和む。その様はある種の切実さも聞き手に与えるか。そんな彼らはグリーンランド語で歌う(MCは英語)わけだが、その語感は英語より日本語に近いと感ずる。それはともかく、彼らは英米ロックの影響下にある表現を標榜するのだが、グリーンランド語を用いることで、もう一つの誘いや余韻が出てくるのは間違いなく、やはり言葉は重要だと再確認。あと、しなやかなヴォーカル群はやはり北の土地の手触りを存分に感じさせよう。それ、摩訶不思議な輝きを持つオーロラを想起させるようなところもあるか。⇦あ、これはこじつけかな。基本ギター・ロックのバンドながら、キーボード奏者が趣味の良い音を加えていて、それも北の香りを加えていると思った。約1時間、パフォーマンス。
休憩を挟んでは、米国ロックの達人たちが揃ったバンドが登場。彼らは皆、前回のICE STATIONに参画している。
サブ・ポップが送り出したファット・バックスをやっていたカート・ブロック(ヴォーカル、ギター)、R.E.M.のピーター・バック(ギター、ベース)とマイク・ミルズ(ベース、ヴォーカル、タンバリン)、R.E.M.のサポート・メンバーを長年していたスコット・マッコイ(ヴォーカル、ギター)、1980年代にLAロック界で異彩を放ったドリーム・シンジケートをやっていてソロ作もたくさん出しているスティーヴ・ウィン(ギター、歌)、まだ30代だろう女性ドラマーのリンダ・ピットモンという面々。マッコイとブロックは一緒にザ・ヤング・フレッシュ・フェロウズというバンドをやっていたし、3作品を出しているザ・ベースボール・プロジェクトにはマッコイ、ウィン、ピットマン、バック、ミルズが関与。また、チカーノ自作自演派のアレハンドロ・エスヴェードの2016年作『Burn Something Beautiful』(Fantasy)にはブロックとバックとマッコイが絡んでいたりとか、皆んなお仲間ですね。
そして、その和気藹々とした実演は、やはり蓄積あり。何気に堂々、濃くもあり。それは、米国ロック・ミュージシャンの実力や流儀の在り処をよく知らせる。やはり、本場でちゃんと居場所を見つけている、エスタブリッシュされた人たちは強いゾ、と。また、面々が本当にうれしそうに、楽しんでやっているのも良し。それから、ヤレていない女性ドラマーが作る土台の上で、ヤレた50代半ば〜60歳のオヤジたちが思うまま振る舞うの図も、なんかよろしい。
彼ら、2回のアンコールに応える。ミルズは穏健派な外見と裏腹に(?)身軽にステージを飛び降り、客席フロアで演奏したりもした。
▶︎過去の、ナヌーク
http://43142.diarynote.jp/201503271611494171/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161106
<今日の、もろもろ>
7日(水)から12日(日)にかけ、神宮前のタンバリン・ギャラリーで、ミシェル・ノアクや日本のアーティストたちが作品を出展する<ICE ATATION>展が持たれている。オープニング夜のパーティに顔を出したら、米国人ミュージシャンたちも皆んな来ていて、アコースティック・ライヴも少々披露。やはり、面々くつろいだ風情を振りまいていた。
そして、この晩のライヴ・パフォーマンスを見ながら、1989年来日時にピーター・バックとマイク・ミルズにインタヴューしたことを思い出す。I.R.S.から鳴り物入りでワーナー・ブラザースに移籍した後の来日で、限られた取材時間を倍に使うために、レコード会社は<マイケル・スタイプとビル・ベリー>と<バックとミルズ>の2組に分けて取材をさばいたのだった。そして、ぼくは後者の組にインタヴューしたわけですね。うーん、あの頃のお二人は若かった。それは、ぼくもだが。その際のレコード会社のA&Rは、ぼくと同い年のプリンスも担当していたS君だった。彼はレコード会社を一つ移った後、だいぶ前に音楽業界を離れた。
まず、グリーンランドの国民的ロック・バンドであるナヌーク(2015年3月26日、2016年11月6日)がパフォーマンスする。バンドの5人全員、髪の毛は黒色だ。
面々のステージ上の様だけで、ほのぼの〜ナチュラルないい人佇まいに溢れていて、なんか和む。その様はある種の切実さも聞き手に与えるか。そんな彼らはグリーンランド語で歌う(MCは英語)わけだが、その語感は英語より日本語に近いと感ずる。それはともかく、彼らは英米ロックの影響下にある表現を標榜するのだが、グリーンランド語を用いることで、もう一つの誘いや余韻が出てくるのは間違いなく、やはり言葉は重要だと再確認。あと、しなやかなヴォーカル群はやはり北の土地の手触りを存分に感じさせよう。それ、摩訶不思議な輝きを持つオーロラを想起させるようなところもあるか。⇦あ、これはこじつけかな。基本ギター・ロックのバンドながら、キーボード奏者が趣味の良い音を加えていて、それも北の香りを加えていると思った。約1時間、パフォーマンス。
休憩を挟んでは、米国ロックの達人たちが揃ったバンドが登場。彼らは皆、前回のICE STATIONに参画している。
サブ・ポップが送り出したファット・バックスをやっていたカート・ブロック(ヴォーカル、ギター)、R.E.M.のピーター・バック(ギター、ベース)とマイク・ミルズ(ベース、ヴォーカル、タンバリン)、R.E.M.のサポート・メンバーを長年していたスコット・マッコイ(ヴォーカル、ギター)、1980年代にLAロック界で異彩を放ったドリーム・シンジケートをやっていてソロ作もたくさん出しているスティーヴ・ウィン(ギター、歌)、まだ30代だろう女性ドラマーのリンダ・ピットモンという面々。マッコイとブロックは一緒にザ・ヤング・フレッシュ・フェロウズというバンドをやっていたし、3作品を出しているザ・ベースボール・プロジェクトにはマッコイ、ウィン、ピットマン、バック、ミルズが関与。また、チカーノ自作自演派のアレハンドロ・エスヴェードの2016年作『Burn Something Beautiful』(Fantasy)にはブロックとバックとマッコイが絡んでいたりとか、皆んなお仲間ですね。
そして、その和気藹々とした実演は、やはり蓄積あり。何気に堂々、濃くもあり。それは、米国ロック・ミュージシャンの実力や流儀の在り処をよく知らせる。やはり、本場でちゃんと居場所を見つけている、エスタブリッシュされた人たちは強いゾ、と。また、面々が本当にうれしそうに、楽しんでやっているのも良し。それから、ヤレていない女性ドラマーが作る土台の上で、ヤレた50代半ば〜60歳のオヤジたちが思うまま振る舞うの図も、なんかよろしい。
彼ら、2回のアンコールに応える。ミルズは穏健派な外見と裏腹に(?)身軽にステージを飛び降り、客席フロアで演奏したりもした。
▶︎過去の、ナヌーク
http://43142.diarynote.jp/201503271611494171/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161106
<今日の、もろもろ>
7日(水)から12日(日)にかけ、神宮前のタンバリン・ギャラリーで、ミシェル・ノアクや日本のアーティストたちが作品を出展する<ICE ATATION>展が持たれている。オープニング夜のパーティに顔を出したら、米国人ミュージシャンたちも皆んな来ていて、アコースティック・ライヴも少々披露。やはり、面々くつろいだ風情を振りまいていた。
そして、この晩のライヴ・パフォーマンスを見ながら、1989年来日時にピーター・バックとマイク・ミルズにインタヴューしたことを思い出す。I.R.S.から鳴り物入りでワーナー・ブラザースに移籍した後の来日で、限られた取材時間を倍に使うために、レコード会社は<マイケル・スタイプとビル・ベリー>と<バックとミルズ>の2組に分けて取材をさばいたのだった。そして、ぼくは後者の組にインタヴューしたわけですね。うーん、あの頃のお二人は若かった。それは、ぼくもだが。その際のレコード会社のA&Rは、ぼくと同い年のプリンスも担当していたS君だった。彼はレコード会社を一つ移った後、だいぶ前に音楽業界を離れた。
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