ディー・ディー・ブリッジウォーター&ザ・カウント・ベイシー・オーケストラ
2014年12月22日 音楽 うわあ〜い。無敵のディー・ディー(2003年8月1~2日、2007年8月24日、2008年12月4日、2009年11月27日、2014年5月3日)、今年2度目の来日公演ぢゃあ。彼女がいかに素晴らしいバケモノかというのは、過去の記載を見ていただきたいが、端的に書けば、米国黒人音楽要素/感覚の最良の体現者ということになると思う。そして、そのショウのなかから随時浮き上がる、ガハハなフランクさやブっちゃけたノリがなんとも胸をすかせる。“ダーティー”という形容もあるかもしれぬが、それは積み重ねられてきたアフリカン・アメリカン・ミュージックを語る形容としては最上級の褒め言葉である。
今回は、大御所の名を継ぐビッグ・バンドとの共演という設定によるもの。もう、才能と本能と人間味に長けた彼女ゆえ、コンボだろうとビッグ・バンドだろうと、ワタシが全開であるのは疑いがないのであるが。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。見た者は皆ひれ伏しちゃう姉御ライヴの好評判と現在安定した集客を持つビッグ・バンドの出演ということで、場内はフル・ハウス。なんか、いつもより年配者が多いナとも感じた。
まず20分ぐらい、ザ・カウント・ベイシー・オーケストラだけで、パフォーマンス。構成員は黒人主体(40歳代ぐらいまでが多いか)ながら、バリトン・サックスは若い(見た目も売りにできるかもしれない)白人女性だ。指揮をしていたのは、ザ・クレイトン-ハミルトン・オーケストラ(2011年12月21日)のトランペット・セクションで来日しているスコッティ・バーンハート(1曲、ソロも取った)。ちゃんと分析するなら、管アンサンブルは何気に乱暴というか不揃い。前だったら威勢がいいなあという感想で終わっていたかもしれないが、近年ビッグ・バンドの実演に触れる機会が増えており、ぼくの耳も鍛えられてきているんだろうなと思った。
そして、スキンヘッドに黒いワンピースを来たディー・ディー・ブリッジウォーターが登場。もう、奔放極まりない弾けまくった歌を、でかいバンドを従え、これでもかとかます。彼女がステージ上に登ったとたん、コンダクターとバンド員はまさに従者。それが誰にも負けない米国黒人感覚を伴いつつ自由に開かれるのだから、もうグの音もない。曲はビリー・ホリデイ絡み曲からクリスマス・ソングまで。もちろん、お得意の客いじりもあり。ステージを降りて前方席で寝ていた男性客の前で膝まずき手を取り延々と歌うという、大傑作な場面もあり。ほんと、あなたには誰もかないません。前にも書いたことがあるが、ジャズにしろR&Bにしろ、黒人音楽に興味を持つ人(歌う人は余計に、かな?)は彼女の来日公演は絶対にミスしちゃいけないっ!
▶過去の、ディー・ディー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200708270316020000/
http://43142.diarynote.jp/200812150311286788/
http://43142.diarynote.jp/20091181706108905/
http://43142.diarynote.jp/201405051105329639/
▶過去の、ベイシー・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/201101061048518045/
http://43142.diarynote.jp/201109121452527893/
▶過去の、ザ・クレイトン-ハミルトン・オーケストラ/バーンハート
http://43142.diarynote.jp/201112261518003058/
<今日の、絶賛>
ディアンジェロの新アルバム 『Black Messiah』、傾聴。やっぱ、いいナ、才能あるナ。ライヴは少し前にやったりしたが、よくもまあこれだけのもん作れちゃうのにこんなにも(14年ぶりとか)出さなかったものだ。ぶっちゃけ前作『ヴードゥ』で出していたものを超える“宝”は出されていないはず。だが、スライ・ストーン(2008年8月31日、2008年9月2日、2010年1月20日)やプリンス(2002年11月19日)の好影響を感じさせる楽曲群にぼくはひたすら聞きほれる。で、比較対象としてけなすものをあげるやりかたは質の低い書き手の手口と認知しつつ、プリンスの新作『アート・オフィシャル・エイジ』より遥かに優れていると思う。また、アフリカン・アメリカン有名人の新作についてもう一つ。ファンカデリックの3枚組新譜『First Ya Gotta Shake The Gate』が唖然としちゃうぐらいにいい。もう、まじぃ〜ワワワワって感じ。今、雑誌の年間ベスト・レコード企画は11月の締め切り設定となるのが常でぼくはファンカ新作をその手のリストに当然あげていないが、今だったら、この大作を間違いなく入れる。というか、全ジャンルでぼくはファンカ新作を2014年1位盤としたい。なにより、ジョージ・クリントン(2002年7月28日、2009年9月5日、2011年1月22日、2013年4月12日)一流のドロドロ感覚/音楽折衷感覚を口惜しいほど抱えつつ、滅茶現代的な輝きを放っているのが素晴らしい。その様、フライング・ロータス(2014年12月5日)の新作以上に格好良く、整合性が高いと、ぼくは感じてしまう。そんなことって、アリ? で、近年ツルんでいるスライ・ストーンが滅茶いい働きをしている事実にもとても驚く。いやはや。その、長めの大絶賛ディスク・レヴューは来年1月発売のベース・マガジンに書きます。そんなに内容が変わることはないだろうが、4月にビルボードライブで予定されているクリントン一座公演がより楽しみになっちゃなー。
▶過去の、ストーン
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/200809071428140000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
▶過去の、クリントン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm
http://43142.diarynote.jp/200909120648439512/
http://43142.diarynote.jp/201102081256005311/
http://43142.diarynote.jp/201304150853287353/
▶過去の、フライング・ロータス
http://43142.diarynote.jp/201412151251045801/
今回は、大御所の名を継ぐビッグ・バンドとの共演という設定によるもの。もう、才能と本能と人間味に長けた彼女ゆえ、コンボだろうとビッグ・バンドだろうと、ワタシが全開であるのは疑いがないのであるが。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。見た者は皆ひれ伏しちゃう姉御ライヴの好評判と現在安定した集客を持つビッグ・バンドの出演ということで、場内はフル・ハウス。なんか、いつもより年配者が多いナとも感じた。
まず20分ぐらい、ザ・カウント・ベイシー・オーケストラだけで、パフォーマンス。構成員は黒人主体(40歳代ぐらいまでが多いか)ながら、バリトン・サックスは若い(見た目も売りにできるかもしれない)白人女性だ。指揮をしていたのは、ザ・クレイトン-ハミルトン・オーケストラ(2011年12月21日)のトランペット・セクションで来日しているスコッティ・バーンハート(1曲、ソロも取った)。ちゃんと分析するなら、管アンサンブルは何気に乱暴というか不揃い。前だったら威勢がいいなあという感想で終わっていたかもしれないが、近年ビッグ・バンドの実演に触れる機会が増えており、ぼくの耳も鍛えられてきているんだろうなと思った。
そして、スキンヘッドに黒いワンピースを来たディー・ディー・ブリッジウォーターが登場。もう、奔放極まりない弾けまくった歌を、でかいバンドを従え、これでもかとかます。彼女がステージ上に登ったとたん、コンダクターとバンド員はまさに従者。それが誰にも負けない米国黒人感覚を伴いつつ自由に開かれるのだから、もうグの音もない。曲はビリー・ホリデイ絡み曲からクリスマス・ソングまで。もちろん、お得意の客いじりもあり。ステージを降りて前方席で寝ていた男性客の前で膝まずき手を取り延々と歌うという、大傑作な場面もあり。ほんと、あなたには誰もかないません。前にも書いたことがあるが、ジャズにしろR&Bにしろ、黒人音楽に興味を持つ人(歌う人は余計に、かな?)は彼女の来日公演は絶対にミスしちゃいけないっ!
▶過去の、ディー・ディー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200708270316020000/
http://43142.diarynote.jp/200812150311286788/
http://43142.diarynote.jp/20091181706108905/
http://43142.diarynote.jp/201405051105329639/
▶過去の、ベイシー・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/201101061048518045/
http://43142.diarynote.jp/201109121452527893/
▶過去の、ザ・クレイトン-ハミルトン・オーケストラ/バーンハート
http://43142.diarynote.jp/201112261518003058/
<今日の、絶賛>
ディアンジェロの新アルバム 『Black Messiah』、傾聴。やっぱ、いいナ、才能あるナ。ライヴは少し前にやったりしたが、よくもまあこれだけのもん作れちゃうのにこんなにも(14年ぶりとか)出さなかったものだ。ぶっちゃけ前作『ヴードゥ』で出していたものを超える“宝”は出されていないはず。だが、スライ・ストーン(2008年8月31日、2008年9月2日、2010年1月20日)やプリンス(2002年11月19日)の好影響を感じさせる楽曲群にぼくはひたすら聞きほれる。で、比較対象としてけなすものをあげるやりかたは質の低い書き手の手口と認知しつつ、プリンスの新作『アート・オフィシャル・エイジ』より遥かに優れていると思う。また、アフリカン・アメリカン有名人の新作についてもう一つ。ファンカデリックの3枚組新譜『First Ya Gotta Shake The Gate』が唖然としちゃうぐらいにいい。もう、まじぃ〜ワワワワって感じ。今、雑誌の年間ベスト・レコード企画は11月の締め切り設定となるのが常でぼくはファンカ新作をその手のリストに当然あげていないが、今だったら、この大作を間違いなく入れる。というか、全ジャンルでぼくはファンカ新作を2014年1位盤としたい。なにより、ジョージ・クリントン(2002年7月28日、2009年9月5日、2011年1月22日、2013年4月12日)一流のドロドロ感覚/音楽折衷感覚を口惜しいほど抱えつつ、滅茶現代的な輝きを放っているのが素晴らしい。その様、フライング・ロータス(2014年12月5日)の新作以上に格好良く、整合性が高いと、ぼくは感じてしまう。そんなことって、アリ? で、近年ツルんでいるスライ・ストーンが滅茶いい働きをしている事実にもとても驚く。いやはや。その、長めの大絶賛ディスク・レヴューは来年1月発売のベース・マガジンに書きます。そんなに内容が変わることはないだろうが、4月にビルボードライブで予定されているクリントン一座公演がより楽しみになっちゃなー。
▶過去の、ストーン
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/200809071428140000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
▶過去の、クリントン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm
http://43142.diarynote.jp/200909120648439512/
http://43142.diarynote.jp/201102081256005311/
http://43142.diarynote.jp/201304150853287353/
▶過去の、フライング・ロータス
http://43142.diarynote.jp/201412151251045801/
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