メイン出演者にオランダのジプシーのギタリストを置く、4時間近くに渡る出し物。渋谷・クラブクアトロ。会場奥にもう一つサブ・ステージが設けられ、互い違いに出演者は演奏。渋谷・クラブクアトロ。キリン・ラガーの冠付きで、この日はビールを缶で販売。うれしい。

 メイン・ステージの初っぱなは、吾妻光良トリオ(当人;2010年5月29日他に加え、ウッドベースと打楽器)。ときにジャイヴなブルース系表現をアコースティック調にて。ある意味、無敵。みんな、ふふふ。このあと、サブ・ステージに出てきたモアリズムは少し重なる部分もあり、やりずらかったのではないか。

 そして、メイン・ステージで渡辺香津美(2010年9月5日、他)がソロで悠々と、サブ・ステージではザッハトルテが演奏。後者は、ギター、アコーディオン、チェロという編成でケルトっぽいのからピアソラぽいのまでを披露。

 最後は、メイン・ステージで、ストーケロ・ローゼンバーグ・トリオが演奏。もう一人のギター奏者は弟で、ウッド・ベース奏者は従兄弟。二十歳と少しでメジャーのユニヴァーサルのジャズ部門と契約したという経歴にも表れているように、ジプシー・ギター/ジャンゴ・ラインハルトを根に置きつつも、広い視野を持つ腕自慢。洗練された即興をジプシー・ギター表現に持ち込む、という行き方に置いて、現在最高峰にある人ではないか。あ、スティーヴィー・ワンダーの「アイ・ウィッシュ」もこの編成で無理なく披露しましたね。最後に、そこに渡辺香津美も加わり、丁々発止。

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